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O.スウィトナー:ブラームス 交響曲第1番(ライヴ)  

これも中古ショップでふと見つけたお気に入り盤です。1988年、O.スウィトナーがSKBを率いての最後の来日時、サントリーホールでのライブ録音、この1か月前には同ホールでカラヤン&BPOが最後の来日演奏をしたばかり、同じブラームス1番でした。(旧)東西ドイツのまったく個性の違う巨匠のライヴを聴くのも興味深い。スウィトナーは1986年にD.シャルプラッテンにブラームス交響曲の全曲録音をしていて、これはじっくりと完成させた演奏と言えるでしょう、当ライブCDも基盤的には同じようだが、尋常ではない熱気で流動変形したような唯一無二の演奏かもしれない。

sui bra sym 1
オットマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
1988年6月13日 サントリー・ホール
ⓃⒽⓀCD


スウィトナーといえば一切の力みを抜いた清潔な演奏が常だがその中にカッと燃えるような気合いを込めて引き付ける、手兵のSKBには以心伝心の信頼がありそんな素晴らしい演奏が生れてくるのだろうか。

序奏はさらりと入るが、序奏部にもクライマックスがあり、そこは熱烈に表現する、主部はベートーヴェンの運命の動機のリズムパターンを忍ばせた楽章でもある。スウィトナーはいつもどおり1st vlが出しゃばらず内声、低音とピラミッド・バランスで聴かせ、急がずじっくりしたテンポ、しかし決めどころはびしっと締める、コントラバスが深々と響き下支えは十分、timpの打音は雷鳴のように効かせる。休符の溜めをいつも以上に伸ばしているせいか次の開始で合奏がちょい不揃いになるが凄味に感じる、極端な強奏はしていなが展開部や終結部での加速やクレシェンドは目いっぱいの効果、終結部の圧倒感など素晴らしい。
第二楽章は熱気をさますような清涼さ、弦、木管それぞれが美音を満喫させる、コンマスのソロも一際デリケートで美しい。
第三楽章からがセッション録音とは随分様子が違う、第三楽章は異例に感じるほど早いテンポ、一大イベントの前口上のように急き立てられる、じっくりritして第三楽章を終り、結構間を置いて終楽章に入る、そうあるべき入魂の演奏が始まる、無から立ち上げ、timpの強烈な連打へ導くまでがまず凄い、ぐっと聴き手を掴み、60小節まではスリリングな展開が息をのませる切り立った演奏、そして61小節からのアレグロ・ノン・トロッポ、ブラームス版"歓喜の歌"、スウィトナーは通常よりゆっくり、しみじみと歌わせ弦から管へ引き継ぐにつれ加速していき、94小節からの総奏ffで一気にアクセルを踏み込む、この切り替えに驚く、185小節でふたたび"歓喜の歌"に戻ると前以上にじっくり歌い、同様の表現を強める。展開部でポリフォニックな部分を整然と聴かせ、285小節のブラス群の高鳴りが極めつけ、透明かつ鋭い。終結の間合いの素晴らしさも予感どおり、途中何か所か合奏の不揃いがあるが、リハーサル時にはなかったテンションで様相を変えたのかと思わせる。終止音が鳴りやまぬうちに喝采が起こるのにも納得する。
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category: ブラームス

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