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クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

A.ハッキネン:J.M.クラウス アリアと序曲集  

古典派のヨーゼフ・マルティン・クラウスを紹介してきた先導役はやはりNAXOSレーベルでしょう、手始めのスンドクヴィスト指揮による交響曲集は優れたものでしたが、続いて出てくる盤がいまいち冴えなかった、特に室内楽は残念な内容でした。今回は久しぶりにNAXOSから出たフィンランドのA.ハッキネン率いるヘルシンキ・バロックOによるアリア&序曲集、これは第一級の内容です。北欧の古楽団体はいいですね、フィンランドは一部スウェーデン語の地域もあるが、93%がフィンランド語、起源の異なる言語で文法も違うそうです。
さて、歌劇の内容はわからないので、純粋に音楽を楽しむことになる。見事な序曲と歌劇の一場面の雰囲気を垣間見る一枚。録音の良さは申し分なし。

kraus overtures
1. 歌劇「プロセルピナ」VB19-序曲
2. あなたの無邪気な視線を VB30
3. あなたは恐れていますか?最愛の人よ VB63
4. あなたを愛することをやめることなど VB59
5. 「グスタフ3世の誕生日のために」VB41-序曲
6. 私が小さな神を見るとき VB5
7. 「冒険家」序曲 VB32
8. 時代の荒廃は VB58
9. 聞いてくれ、行かないでくれ - 私の大切な人に VB55
10. 「グスタフ3世のための葬送カンタータ」VB42-序曲
11. 私の痛みとため息を聞いてください VB26

モニカ・グループ(メゾ・ソプラノ)・・・2,3,1,6,8,9,11
ヘルシンキ・バロック管弦楽団(ピリオド楽器)
アーポ・ハッキネン(指揮)
2013年6月10-12日 フィンランド, エスポー、セッロ・ホール


1曲目、歌劇「プロセルピナ」序曲は宗教曲的な深い安らぎに満ちた序奏で始まる、オーボエのソロが印象的、付点リズムの切れ味よい動機で主部が始まる、マンハイム楽派からの影響とも言われるが、力強い総奏部と清涼な第二主題の弱奏の対比が際だつ、短いが展開部の緊迫感も良い、やはり多くの部分で作風が競合している他の作曲家達と違い、クラウスの独創性も聴かせて魅力だ。ハッキネンは目の覚めるような切り立った演奏、ホルンの鋭い輝きが引き付ける。
M.グループのメゾ・ソプラノは潤いのある美声を聴かせる、4曲目のアリア「あなたを愛することをやめることなど」VB59は通奏低音にvlの助奏を伴いバロックのアリアを思わせる。
5曲目、「グスタフ3世の誕生日のために」序曲は序奏風に聴こえる始まりだが既に主部の動機である、すぐにtp、timpを伴った祝祭的な総奏となる、これは理屈抜きに楽しめる痛快な音楽、第二主題に入ると繊細な味わい、提示部は反復されるがぜひ聴きたい、展開部はぐっと引き込むがこの曲は全体が見事、終結でtpは一際輝きを聴かせる。
6曲目、アリア「私が小さな神を見るとき」VB5はvlやobの助奏を伴った美しいもの。
7曲目、「冒険家」序曲 VB32も独創性を感じる傑作。
10曲目、「グスタフ3世のための葬送カンタータ」序曲は二部構成で後半はフーガ、これにさらに充実したフーガをもう一つ加えて三部構成としたのが序曲ニ短調VB147であるがこれはスンドクヴィスト盤の交響曲集第3集に聴くことができる。

聴き終えてまず、序曲は単一楽章の交響曲を聴くような見事さに満足。アリアは過去に取り上げたS.ケルメスのカンタータ集のような超絶技巧は聴かれないものの、クラウスは歌曲メーカーとして一流の魅力。まだまだ聴くべき曲は隠されている。
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category: J.M.クラウス

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