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モザイクSQ:ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第1、4番  

ベートーヴェンがハイドンと同時に依頼を受けたロプコヴィツ四重奏曲の6曲セットは初期の作品として興味深いです。1798~1800年の間に書かれたらしい。ハイドンが2曲で絶筆となったロプコヴィツ四重奏曲の続きを聴かせてくれるようでもあり、四重奏曲の書法を十二分に受け継いだ器の大きさを感じさせる。ハンドンのロプコヴィツ四重奏曲と聴き比べ易いよう、今回も古楽器SQでモザイク弦楽四重奏団の3枚で6曲を揃えた。今日は1番と4番の入った1枚。モザイクSQは透明感のある響きでベートーヴェンのエネルギッシュな切れ味も聴かせてくれる。

be sq 1 4
モザイク弦楽四重奏団、2004年

第1番ヘ長調
曲集の第1番となったのは高名なヴァイオリン奏者シュパンツィヒの薦めによるものだそうで明るい親しみやすさがある、ハイドンの完熟した音楽センスに対し、やや渋口な感もあるが。
第一楽章始まりの2度弾かれる動機が支配的でこれを入念に展開させる、第二主題は経過句のようで印象は少ない。全体には四重奏曲の手本のような出来だが展開部の深さと緊迫感は見事。
第二楽章、8分の9拍子でリズムを刻む上で、1st vlから悲哀的テーマで始まる、各パートが受け継ぎ和声の重なりが味わい深く、シューベルトの曲を思わせるロマン派的味わいもある。
第三楽章、スケルツォ、アレグロ・モルト、まさにスケルツォらしい、トリオの弾むテーマは斬新で快調。
終楽章、素早いパッセージで成る動機、これが4つのパートで掛け合い、重なるのは切れ味抜群、展開部でのポリフォニックな扱いでも見事に切り立ってくる、終結まで緊迫を維持する。

第4番ハ短調
6曲中、唯一短調作品で、これは魅力な傑作である。
第一楽章は情熱的であるが意外に流麗な曲で、ハイドンをそのまま引き継いだ風でもないし、ベートーヴェン後期の四重奏曲にもなさそうな独特の雰囲気が魅力。短調の第一主題の部分はボッケリーニの短調室内楽を連想するし、長調の第二主題の優しさはJ.M.クラウスのフルート五重奏曲を思い出してしまう、第一、第二主題ともに良い。展開部は第一主題をひとしきり深め、第二主題で変化を聴かせる、最期にトレモロ伴奏でクレシェンドするところボッケリーニ風に聴こえる、再現部のあとコーダも一層情熱的に終わる。
第二楽章 スケルツォ、とはいえ速度はアンダンテで実質緩抒楽章の位置づけのようで、ほとんどフーガの要素で書かれている、リズム的にはスケルツォ風の活気も持つ、実に巧みなフーガが全体にはソナタ形式のようにまとめられる、特に展開部後半の凝り様は聴きどころ。
第三楽章、メヌエット、アレグレット、これはハイドンを引き継ぐようなメヌエットらしい楽章だが、トリオには独自性が聴かれる。
終楽章、ハ短調に戻り、リズミカルなロンド主題は民族音楽風、そういう意味でハイドン風でもある。A,B,A,C,Aの形のロンド形式だがBなどハイドンの雰囲気、繰り返すロンド主題にも面白い変化がつけられる。最後のAはプレスティッシモにテンポを上げて痛快に締めくくる。
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