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Michael: Classic音楽,リュート,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

M.デストリュベ:ハイドン ヴァイオリン協奏曲集  

灯台もと暗しというか、今まであまり注視してこなかったハイドンのヴァイオリン協奏曲がこんなに良い曲だったとは・・それというのも、せいぜい有名曲と第1番などが1曲カップリングされる程度の扱いしかされてこなかったのがいけないのです;先日のE.ウィルフィッシュによる2曲の演奏でも十分魅力を味わいました。今日はハイドン音盤倉庫、Daisyさんも絶賛のマルク・デストリュベ:vl&パシフィック・バロックOによる3曲のアルバム。vl協奏曲はモーツァルトも傑作を書いていますが、何ら引けをとりません、それにこの前古典派スタイルの雅やかなコンチェルトは一世代早く生れたハイドンじゃないと聴けないでしょう。後のハイドンの民謡風など多様な要素を入れた作風と異なり、当時の純粋な音楽要素だけなのもこの時期ならでは。いずれも疾風怒涛期にさしかかる頃の作品のようです。

m de hay vl con
マルク・デストリュベ:vl
パシフィック・バロック管弦楽団(ピリオド楽器)
2001年録音 TOWER.jp


vlソロパートはエステルハージ・オケの奏者、トマジーニの腕前を活かすべく、技巧に凝るというより、vlの美音を存分に聴かせようという方向に思える、最高音域もしばしば聴かせる。ハイドンの真作じゃない曲も伝わっているが、デストリュベが取り上げているのはもちろん真作。録音は近接マイクと思われる鮮明なもの、vlの胴の豊かな鳴りも聴こえてくる。

第4番ト長調、HobⅦa:4(1769以前)
第一楽章、アレグロ・モデラート、前奏の主題から爽快で飽きさせない魅力、デストリュベのソロは一瞬の乱れもない美音で、ひたすら曲の美しさを自然に表現、カデンツァも控え目だがセンスが良い。
第二楽章、アダージョ、緩抒楽章のしなやかさをオケが見事に前奏、続くソロは透明感を帯びた美しさ、バックのvl群と響きが溶け合うところがいい。ソロパートの練られた旋律はさすが一流どころ。
終楽章、急速な爽快感にダイナミックな響きも交え、ソロvlとバックの間に室内楽的な緊密な受け継ぎがあるのも大いに引き付けられる。

第1番ハ長調、HobⅦa:1(1761-65頃)
比較的お馴染みの第1番、ソロ始まりの重音奏法もvl本体の発する芳醇な響きで魅了する、弱音で弾く最高音がまた美しくパッセージが滑らか。
第二楽章、ソロを含めた前奏を置き、ピチカート伴奏でソロが続く、ここは"現代のトマジーニ"、デストリュベの聴かせどころ、最高音も澄み切った音で耳を清める。
終楽章、プレスト、快活な3拍子、vlの急速な切れ味は申し分なし。

第3番イ長調、HobⅦa:3(1770/71頃)
この曲が最も規模が大きく、じっくりとした内容をもつ、第一楽章、vlソロにvcの助奏が付く所も味わいを深める、展開部はけっこう長く深い内容を聴かせる、ハイドンのコンチェルトの中でも高く位置づけられてよさそう。
第二楽章、アダージョ、前奏が豊かで美しい、バックのややリズミカルな間奏を挟み、ここもソロは一流の優美さを聴かせる。
終楽章、アレグロ、C.P.E.バッハ譲りの切れをもつ楽章で充実している、ソロvlの快調さをバックが緊密に支えていく。第3番こそ最も演奏されるべき傑作ではないだろうか。
これら3曲はC.P.E.バッハにならって鍵盤協奏曲に編曲してもきっと素晴らしいのではないかと思う。これはお薦めの1枚!
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category: F.J.ハイドン

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コメント

スミマセン!

michaelさん、ご無沙汰しています。
記事を拝見するのが遅くなりました。当ブログを取り上げていただきありがとうございます。
このマルク・デストリュベのアルバム、実にいいですね。ご指摘のようにハイドンのヴァイオリン協奏曲はモーツァルトに引けを取るどころか、モーツァルト以上の名曲だと思います。まだまだ知名度が低いので、この素晴らしさを広めなくてはいけませんね!

Daisy #- | URL
2014/11/13 21:51 | edit

Daisyさん こんばんは

>モーツァルト以上の名曲だと思います。
御意、私も聴くならハイドンです。
作品自体は優れていても、積極的に紹介されるか否かの違いでまったく状況がかわりますね。不当な扱いを受けている作品がいっぱいあると思います。

michael #xNtCea2Y | URL
2014/11/13 23:40 | edit

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