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スンドクヴィスト:J.M.クラウス 序曲ニ短調 VB147  

一言にフーガといっても様々な手法があり、2声、3声4声と声部の数、複数の主題を同時に扱う多重フーガ、1つの声部が終わらないうちに別の声部が重なってくるストレッタ、等々。
フーガといえばまず大バッハが浮かびますが、その後の大作曲家達も時にフーガを用いて作品を充実したものにしています。昨日のハイドンの弦楽四重奏曲第32番op.20-2、終楽章もその一つで多重フーガの傑作、シュパンツィヒSQが拾い上げてくれたおかげで知りました。
昔、ハイドンの頭骨が墓から盗まれた話はよく知られ、犯人は脳の容積を調べようとして、結果は普通だったらしいが、大作曲家の知能は常人以上だと思われても不思議はないかもしれません。大バッハの頭骨はデカいそうです。
さて、フーガで思い出したのが、J.M.クラウスの序曲ニ短調VB147、スンドクヴィスト指揮による当盤は過去にレビュー済みですが、当序曲について再掲です。

kraus sym vol3
ヨーゼフ・マルティン・クラウス
交響曲嬰ハ短調 VB140
同、ハ短調 VB148
序曲ニ短調 VB147
交響曲ホ短調VBV141
ペーター・スンドクヴィスト指揮
スウェーデン室内O
1999年 NAXOS


この序曲VB147は「グスタフ3世のための葬送カンタータ」VB42の序曲にフーガの追加部分を作曲したものです。曲は3部構成で、始めは短調の沈痛な面持のテーマがユニゾンで繰り返される、定まった形式ではなさそうで、カプリチォの一種かともとれる、冥界をさまように進み、やがて天の光が差すような安らぎの描写に入る、再び始めのテーマに戻り深淵の中をさまよう。
第2部に入り、始めのテーマによるゆっくりとしたフーガを聴かせるが短く終わり一旦終結、ここまでは原曲と同じ。
追加の第3部はテンポが速まり、始めのテーマをトリルで開始する軽快な形に変え(多声の中でテーマの入りが聴きやすい)、これはバロック風でもある、フーガの開始は普通だが進むにつれ、ストレッタで重ねる所も置き、これが曲をより複雑に畳み込む、オルガンの足鍵盤的なジグザグ音形も多用され、見事な起伏で進行、いかにもバロック風、大バッハさながらの音楽が展開される。終結部のみ古典派風に締めくくる。
聴き応え満点の内容、こういう曲って理論的知能の高さも要求されるのでは?
参考動画:J.M.クラウス 序曲ニ短調VB147

ところで、当盤はクラウスに目覚めさせてくれた名盤、あらためて聴くと全作品すばらしい、交響曲嬰ハ短調VB140やホ短調VB141の覇気たるや今もトップクラス。序曲VB147を録音しているのも今のところ、スンドクヴィスト盤だけのようです。
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category: J.M.クラウス

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