Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

T.コープマン:ハイドン オルガン協奏曲No.1ほか  

コープマンはオルガン協奏曲の名演を多く残していて、当盤のハイドンの協奏曲は3回目だそうですね、80年代に録音したフィリップス盤も良かったし、ヘンデルのオルガン協奏曲(エラート盤)も良かった。コープマンの活き活きとした演奏はハイドン、ヘンデルにぴったりで、バッハ以上に楽しい。古楽奏者の装飾音の付け方はおのずと個性が出てくると思いますが、コープマンらしい語り口で存分に聴かせます。あくまで音楽の純粋性は失わない、古典派音楽のいいところは、あまり粘らず、考え込まず、快調に運んでいくところ。

koop hay org
・オルガン協奏曲第1番 ハ長調 Hob.XVIII:1
・オルガンとヴァイオリンのための協奏曲ヘ長調 Hob.XVIII:6
・オルガン協奏曲第2番 ニ長調 Hob.XVIII:2
 アムステルダム・バロック管弦楽団
 キャスリーン・マンソン(ヴァイオリン)
 トン・コープマン(指揮&オルガン・ソロ)
2009年録音、CHALLENGE CLASSICS


まずはお馴染み、オルガン協奏曲第1番、前奏から過去の演奏よりさらに細やかな味わいが聴ける、たとえば前奏の最後のところ、
org con03
譜例の37小節、タイで繋がるをふっと弱音にし、一瞬ブレスを入れた感じで次を滑らかに演奏、伸び伸びした中にどこまでも音楽性を忍ばせた細心の演奏でもある。コープマンのソロは流石、装飾も楽しませながらの達演、オケパートにも適宜装飾を加えている。
第一楽章前奏の副主題であろうか、この旋律がいい、
org con01
これが展開部の最後にこのように発展して出てくるが、聴けるのはここ一回だけ、
org con02
健康的な幸福感で素晴らしい。ハイドン24歳の頃の初期作品だそうだが、この包容力は天才と言わざるを得ない。
第二楽章はオルガンの細やかなソロをじっくり楽しませる。終楽章は快活なリズムでオルガン・ソロのパッセージの切れが心地よい。

2曲目、オルガンとヴァイオリンのための協奏曲は作風としてはHob.XVIII:1に近いようだ。共通のテーマを鍵盤とvlが掛け合ったり、並進行したり、典型的な二重協奏曲の書法、C.マンソンとコープマン2人の息はぴたりと合っているが、手作りなvlと機械仕掛け風のオルガンとの違いが面白い。第二楽章では一段と細やかに聴かせる。

3曲目、オルガン協奏曲 第2番、親しみやすい第1番に対し、第2番はぐっと凝った内容、息の長い主題旋律は使わず、長大に組み上げられた第一楽章、展開部では転調しながら反復進行するというのはよくある書法だが、この曲では15回も繰りかえされる、只ならぬ曲だ;展開部の締めくくりの不協和音が印象的。第二楽章アダージョの簡潔な前奏も只ならぬ雰囲気、バックは殆ど和声伴奏と言ってよく、即興性を帯びたオルガンのソロが続く長い楽章だが、かっちりと形式をまとめるハイドンでは珍しいのではないだろうか。終楽章も一言では言えない充実感、快活なリズムが一貫され、オルガンのソロもそれを基調とする、左手パートの多くはアルペッジョでやはりリズムを取り、最後まで引きつけていく。
関連記事

category: F.J.ハイドン

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/726-3a720ec2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック