Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

B.ハイティンク:ブラームス交響曲第4番(LSOライヴ)  

誰もが知っている傑作に誰も風変わりなものは求めていない、そこにあらためて聴く価値を持たせるのは難しいことと思う。ブラームスの交響曲第4番などロマンティックな時代には特異で熱烈な演奏も多々あった、しかし最後に求めたいのはやはり純粋さ、曲の真価をじっくり聴ける演奏。ハイティンクの2004年のLSOとのライヴ録音は演奏時間は'92年のボストン響との録音とほぼ変わりない。LSOとどんな演奏をしているのか、あらためて聴いてみる。

hai bra sym4
ベルナルト・ハイティンク指揮:ロンドン交響楽団
2004年 LSO Live


ライヴらしい残響のない音だが、各パートの動きが明瞭で集中できる好録音。
第一楽章の開始は1st、2nd vlが切れ切れに弱い風を吹かせ、va、vcが秋の落葉を舞わせる、そんなイメージが浮かぶ。
sc01_20150321235759f2f.jpg
多くの部分でvaパートを2声に分けるdiv指定がある、2管編成と同じ和声的扱いを弦パートでも行うような、これは2nd vlでも行われる。ブラームスらしい内声の充実で深い味わいを醸し出す。そして旋律の受け渡しを弦同士、管同士に限らず、弦→管などランダムに行うのも変幻自在な色彩感。ハイティンクはフレーズが終わり、新たにフォルテとなって入るところ(45小節など)力まず、しみじみと入る、熟練の味わいを聴かせる。また弦楽の室内楽的な運弓の味わいも不可欠な曲と言える、LSOは流石味わい深く、しつこさがない。やはり速度の変化などは最小限、整然とクライマックスへ運ぶ、弦と木管主体の渋い楽章でtimpが使われる箇所は少ない分、その打音は効いてくるが、当録音では雷鳴のように底力をもって響き、圧巻に終わる。
第二楽章、この楽章で美しいのは41小節からのvcが高音で奏でるテーマ、
sc02_201503212359296c0.jpg
ここは思いのほか、弱音で優しく奏でる、84小節から3連符の切迫したffを聴かせたあと、88小節から再び、今度は弦楽全体で弾かれるが、ここも厚過ぎない響きでしみじみと聴かせる。ダイナミズムを絶妙にセーブして引き付ける。
第三楽章、これまでの楽章と対比をなすように、ここは痛快に力感と切れ味を出す。
第四楽章、3部に分けた構成、静寂な中間部のあとの129小節から豪奏が戻り、133小節からのffの凄味には圧倒される、
sc03_201503220000333d8.jpg
ボストン響との演奏と同じく、ハイティンクはインテンポで強弱の対比もキビキビ、整然とこのパッサカリアを進める、小細工なく誠実に進めてきた成果が最後に結実するように曲が書かれている、それを実証するような演奏だ。
関連記事

category: ブラームス

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/768-169f3a4f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック