Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

W.サヴァリッシュ:モーツァルト 交響曲第39番(VPO ライヴ)  

以前、W.サヴァリッシュの追悼番組で、最後にN響を振ったベートーヴェン第七の録画を見たときは、椅子に腰かけ、最小限の身振りの老巨匠的姿に、いつの間にかこんなに時が経ったのかと驚いた。あの矍鑠というか"赫灼"がふさわしい指揮振りが頭に焼き付いていたせいか。もちろんN響の奏でる第七は格別だった。
今日は1983年、サヴァリッシュ60歳、充実しきった巨匠がVPOを振ったモーツァルト交響曲第39番、これは聴かずにいられない。

sawa moz sym39
ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮
ウィーン・フィルハーモニーO
1983年 ザルツブルク祝祭大劇場
オーストリア放送協会ライヴ録音


序奏はtimpの強打を足場に堂々たる始まり、一際きりっとした付点リズムで14小節からのfでは背筋が伸びるような感覚、
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ここだけでサヴァリッシュらしさ炸裂、主部はごく適切なテンポで標準的、しかし太い線を用いながら極限まで緻密に捌いた名筆家の筆さばきのように、これ以上求めることはないと感じさせる。VPOの美質も十分に聴かせる、提示部が反復され、歌うシンフォニーというより、モーツァルト版"英雄シンフォニー"という感覚だ。第二楽章も遅すぎず、キビキビした感覚が張り詰める。メヌエットの開始音には凄味すら感じるが、すぐに快調な演奏であることに気づく、ずっしりしたサウンドを切り立て、気高い雰囲気で魅了する、これはちょっとハマる。終楽章は程よく快速、サヴァリッシュらしいキビキビとした魅力と言えば十分でしょう。
ピリオド指向の小編成の響きに馴れた耳にも、すんなりと自然体の演奏として入ってきて、エネルギッシュでもゴツゴツしないスマートさで仕上げる、新時代の影響は受けていないようだが飽きない完成度の高さは流石。
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