Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

T.ピノック:ハイドン 交響曲第46、50番  

80年代後半、CDがすっかり普及した頃、ピノックがアルヒーフに録音するハイドンの疾風怒涛期交響曲の新譜が出るのを楽しみに待ったものです。古楽器オケによる疾風怒涛期というのがまず楽しみで、ピノックは期待外れの奇妙な演奏を聴かせることは一切なかった、誰にでも親しまれやすい客観性が一貫してあるようです。極力、手を加え過ぎるのを避け、作品の純粋な魅力を活き活きと放ち、2015年の今でも色褪せることがない。いろいろ聴いてピノックやホグウッドに回帰してくるんですね。
アルヒーフの当シリーズの録音は雑味感のないクリア・サウンドで、オーディオ的にも一際味わえるのが嬉しい。一部持っていたが、結局全集を取り寄せ;今日は46番と50番です。

pinno hay sym
トレヴァー・ピノック指揮
イングリッシュ・コンサート
ハイドン、疾風怒涛期の交響曲集


46番 ロ長調 Hob.I:46
第一楽章、動機は44番の動機を裏返しにした形で明るく始まる、しかしただのスピンオフ的な曲ではない、44番に負けないほどの内容で、短調に向かう第二主題が印象深く、疑似再現を聴かせたあとの展開が見事、ベートーヴェンのコリオラン序曲を思いだす部分もある、ピノックのくっきりとした演奏は申し分なく、左右に配置した1st、2nd vlがより立体的に聴かせる。
第二楽章は静謐な魅力の緩抒楽章だが、これをシチリアーノのリズムに乗せるのが一味違う。
メヌエット、ごく馴染みやすいメヌエットに緩抒楽章的なトリオが雰囲気を変える。
終楽章、躍動的な主題で疾走して引き付け、ホルンの活躍も聴きどころ、展開部も魅了してやまない、何故か突然メヌエットが戻ってきて意表を突く、終結も意外な手法で驚かす。

50番 ハ長調 Hob.I:50
これはピノックの演奏で最初に親しんだ曲。
第一楽章、序奏は付点リズムでフランス趣味、主部の主題はいずれも簡潔で小気味よい、trp、timpが入るにふさわしい活気をもつ。また低音が休みで1st vlが軽やかな主題を奏で、内声も軽やかにリズムを入れるところが心地良い、
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構成に凝り過ぎず、シンプルな味わいに徹するのがこの楽章の魅力。
第二楽章、常に1st vlとvcがオクターヴユニゾンでじわりと響くのが独特でいつもと一味変える、イングリッシュ・コンサートの磨かれたような弦が味わい深い。
メヌエット、装飾的な切れ味を含む活気の良さ、明晰な録音でtimpの古楽器らしい響きがどっしり味わいよく聴こえてくる。
終楽章、爽やかな開始、展開部など構成的な聴き応えは第一楽章の上を行く感じだ、ここでもtimpが祝祭的に打ち鳴らされる。
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category: F.J.ハイドン

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