Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

T.ピノック:ハイドン交響曲第45番「告別」  

古典派の短調交響曲と言えばモーツァルトの40番が代名詞のような存在だったが、旋律の親しみ易さからポピュラー音楽にも編曲されるほど気軽に扱われ過ぎ、演奏史の垢がマイナスに働いているかもしれない。ハイドンの「告別」は昔初めて聴いたとき、そんな弊害もなく、とても鮮烈に魅力を感じた、数十年経った今もまったく変わらない。曲の始まりが、主和音を下降するだけという単純な動機が快速な伴奏に乗っただけのものだが、これに不変の力がある。
hay sym 45 sc01

ピノックの演奏は以前レビューした、"聴きたいパート:ハイドン交響曲No.45"の最も良く聴ける演奏でもある。

hay sym 45
トレヴァー・ピノック指揮
イングリッシュ・コンサート
ハイドン 疾風怒涛期の交響曲


交響曲 第45番嬰ヘ短調 Hob.I:45「告別」
第一楽章、アレグロ・アッサイ、近年は急速で切れ味たっぷりの演奏が増えている中、ピノックは過度に急速にせず、緻密に内容を聴かせるのが良い。展開部の最後に出る第二主題は再現部への間奏のようで、再現部がさらにハイドンの非凡な閃きを見せる、事実上、疑似再現と第二の展開部?のようだ。
第二楽章は疾風怒涛期らしい安らぎと瞑想へ誘い込む、イングリッシュ・コンサートの美音の聴かせどころ。
メヌエットは一息付かせるような、平穏な気分で始まるが、やや第二楽章を引きずった趣きもある、終止音にならず終楽章へ続く、
終楽章プレストは十分快速、同時にくっきり整える、この展開部も短いながら魅力だ。続くアダージョはあまり遅くしすぎず、この部分の狙いに沿ったような、淡々とした面持で美音を奏でる、楽器が減っていくが、それがかえって引き付けていく。
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category: F.J.ハイドン

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