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J.S.バッハ 鍵盤とヴァイオリンのための組曲イ長調 BWV1025  

大バッハの作品ともなれば、たとえヴァイオリンを弾かない人でも、vn曲の楽譜を取り寄せてみようという興味は湧くでしょう、しかしS.L.ヴァイスのリュート曲なんて、本当にリュートを弾く人でもない限り、まず取り寄せたりしない;
そこで昨日話題にしたバッハのBWV1025です、これはバッハとヴァイスの共同作品、大まかに言うと、ヴァイスの書いたリュート独奏曲にバッハがヴァイオリンのオブリカートを加え、さらに冒頭楽章として、ファンタジアを書き加えたものです。この事実に気付いたのは音楽専門家ではなく、たしかアマチュアのリュート弾きさん、20世紀も終り頃です。想像するに"彼はヴァイスのドレスデン写本を弾きあさっていたら、この中でイ長調の組曲がどこかで聴き憶えがあった・・これバッハの曲にあったじゃん!"てな感じでしょうか^^?研究家の先生方も奇妙な曲だとは思っていたでしょうが、ヴァイスの曲までは目が届かなかったというわけ。
ヴァイスがバッハ家を訪れた際の(お仕事抜きの)至福の時間の産物かもしれません。
weiss.jpg
シルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1687-1750)

鍵盤とヴァイオリンのための組曲イ長調 BWV1025
楽章は、ファンタジア、クーラント、アントレ、ロンド、サラバンド、メヌエット、アレグロ、と続いて結構長大。
クーラントの始まりを見てみると、鍵盤パートがヴァイスが書いた部分、
bwv1025 co 01
左手が単純なのはいかにもバロックluteのバスらしい、バッハは鍵盤にとって合理的に変更している所もあるが、基本的にヴァイスのオリジナルを尊重していて、大きく変わってはいない。
vnパートはヴァイスの旋律からヒントを受けたようにポリフォニックだったり、並行で動いたり、無限の発想力を持ったバッハの才気を感じる。味わい深いコンチェルトの技の一端を見るようでもある。
こちらはヴァイスの原曲
bwv1025 co tab

謎なのは冒頭のファンタジア、これはバッハ単独で書いたのか?よく見ると鍵盤の左手パートはヴァイスがバス弦を駆使した高度な作品のようにも思える、難しいけどリュート的で無理な変化記号もない、これも共同作品かも。
この作品でバッハはバロックリュート作品を鍵盤に置き換え、リュートの特性もよく知っているはず、BWV998みたいなメチャクチャ難しい曲をリュート曲だとして書くはずがない;

さてこんな珍重な曲の演奏は少ない、手元にあるのはルッツ・キルヒホーフのluteとジュリアーノ・カルミニョーラのvnによる演奏、
bwv1025.jpg
2001年、SONY CLASSICAL
キルヒホーフはジャーマン・テオルボ(バス弦を長くしたバロックリュート)を使い、より響きを明確にしている。鍵盤のパートをリュートに戻して、つまりヴァイスのタブラチュアに置き換えての演奏で興味深い。
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category: J.S.バッハ

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コメント

BWV1025、わたしも大好きです。

魅力的な割に録音が少ないと思っていましたが近年発見された曲だったんですね。
たしかに2000年前後にこの曲の録音が相次いだ記憶があります。
初めて聴いたのがヒレ・パールとリー・サンタナのガンバ&リュート版でした。どちらかというとヴァイス寄りな典雅な演奏でした。
ヴァイオリンによる演奏はカルミニョーラ&キルヒホーフの他にエレーヌ・シュミット&ヤン・ウィレム・ヤンセン(チェンバロ)の録音もありました。こちらはバッハ的な構成美が引き立っていました。

ヴァイスのオリジナルの録音ってあるんでしょうか?

Sehsucht #- | URL
2015/06/17 01:29 | edit

こんにちは。
バッハは本当にリュートを弾けたのか?
この問いに多くの研究者やプロ奏者たちが見解を専門誌に載せていて興味深いですね。私も、この手の記事を読むのが好きですが、やっぱり本職級の腕前は、鍵盤でしょうし、私も1025は好きな曲です。
 ただ、遺産目録にバロックリュートがあったということや、製作家のホフマンが近くにいたということからも、少しは弾けたと思うんですけどね。
ただ、曲を見ると999と995以外は疑問点が多すぎるので、リュートの音色のイメージをもとに、記譜では鍵盤的になってしまったのかもしれません。
特に995は間違いなくリュート曲ですが、初めのコントラGの解釈が?ですが、14コースのバロックリュートを持っていたのでしょうか。
謎を残してくれています。聴くだけならすごく心地よい曲ばかりですが(笑)。

白くま #t6eC8JXQ | URL
2015/06/17 15:20 | edit

Sehsuchtさん こんばんは
コメントありがとうございます。

私も、サンタナ盤とキルヒホーフ盤がありますが、構成の聴きやすいキルヒホーフ盤がいいですね。
ヴァイスのオリジナル(luteソロ)の録音は見つかりませんでした;
バッハの楽譜による、チェンバロとヴァイオリンの演奏を持っていないのでぜひ聴いてみたいです、これなど、
http://ml.naxos.jp/album/ALCD-1087-1088

michael #xNtCea2Y | URL
2015/06/17 18:35 | edit

白くまさん こんばんは

少なくともバッハはリュートに興味を持っていたということでしょうね。
1025はリュート曲を鍵盤に書き替えたということで明かにリュート調弦に接し、他の"リュートの為の?"という作品を書くにもリュートの所有が必要だったかもしれません。998など鍵盤的ではあるけど、リュートに歩み寄った書き方でもあるし。995はコントラGを使わないタブラチュアが残っていて、キルヒホーフはその版で録音していましたね。

michael #xNtCea2Y | URL
2015/06/17 18:47 | edit

ガンバとリュートの二重奏でで講習を受けた挑戦者がいまして(w
私じゃ無いですよ。

奇士 #nLnvUwLc | URL
2015/06/17 21:13 | edit

奇士さん こんばんは

>挑戦者
なるほど、我々にとって1025は身近な曲でもあるんですね。
挑戦はしませんけど^^;

michael #xNtCea2Y | URL
2015/06/17 23:02 | edit

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