Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

桐山建志&大塚直哉:バッハ ヴァイオリンと鍵盤の為の作品集 vol.5  

先日のバッハBWV1025がきっかけで、日本の若手古楽奏者の演奏に興味が湧き、取り寄せた2枚組、桐山建志:vlと大塚直哉:cemがシリーズで録音した最後の第5集です。これはvl、鍵盤、そしてlute弾きにも興味引きそうな内容になっている、バッハの遺産目録には数台のヴァイオリン属や鍵盤楽器等に加え、高価なリュートが一つ、ラウテンヴェルクが2台あったそうです。バッハはやはりリュートにもご執心だったようですね。そんなバッハ家のプライベートな楽しみを伝えてくれるようなアルバムとなっています。音楽的にナチュラルで装飾のセンスも良い好演で聴けるのは嬉しい。

bach 1025
2005-2006年、山梨市花かげホール

まず面白いのは無伴奏vlソナタBWV1001を大塚がチェンバロで弾いている、第一楽章アダージョの冒頭を使って短いプレリュードにアレンジして弾く(これがセンスいい)、続いてフーガとなるが、これはBWV1000のほう、つまりリュート・タブラチュアとして残された版を忠実に演奏している、
bwv1000.jpg
フーガ ト短調 BWV1000 冒頭
BWV1000は実用的なリュート編曲版だが、当演奏ではあたかもチェンバロ用であるかのような自然さを感じる。エリザベス・ファーもラウテンヴェルクを使って同じ版で弾いていた。

注目の鍵盤とヴァイオリンのための組曲イ長調 BWV1025、これはバッハの楽譜どおり、チェンバロとヴァイオリンで演奏した録音は少ないと思われるので貴重だ。リュートで弾く場合に対しチェンバロではオクターヴ高く演奏されるのでヴァイオリンとの噛み合いも良い、第二楽章以後はヴァイスの原作がドレスデン写本にあり、これにバッハがvlパートを重ね、トリオになっている。このBWV1025の頭に新たに置いたファンタジアはどうか、楽譜を見るとやはり鍵盤パートはリュート的であり、これこそ二人のその場での共作ではなかろうか?
sc 1025
ファンタジア、最後の部分
このバス弦を駆使した聴かせどころ、いかにもヴァイスらしい。ちなみにL.キルヒホーフはこの楽譜どおりリュートで弾いている。

ちょっと昔、巨匠演奏家の時代、バッハのvlソナタや無伴奏vlなどの楽譜に、当時の奏者が強弱や表情記号をびっしり書き込んだ"誰々編"とかいう出版譜が出回っていた、また鍵盤パートには今の通奏低音ではやらないような右手のリアライゼーションが書かれていて、取りあえずの実用版だったろうが、とてもこのままに聴きたいと思えるものではなかった。原典に忠実な楽譜がまず不可欠。

参考動画: Bach - SONATA FOR VIOLIN AND CONTINUO IN A DUR BWV 1025
Reinhard Goebel, Violin  Robert Hill, Harpsichord
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category: J.S.バッハ

tb: 0   cm: 2

コメント

BWV1000もいいですね。これもリュートで弾こうとすると難曲ですね。
声部単独で練習し、最後に一緒に弾くと、全然弾き分けができてなかったりして。。。
この版も、やはり当時のリュート奏者であったヴァイラウホのタブを参考としたほうがいいのかと思うと、実はミスがあるとか、、、、。
まあ私は、どうせ弾けませんので聞くだけにしておいて(笑)。

 ちょっと前に、渡邊さんのリュートチェンバロによるバッハを聴いたのですが、これも良かったです。

白くま #e5LuMoTc | URL
2015/06/20 19:43 | edit

白くまさん こんばんは

BWV1000は難しいけど;唯一リュートにしっくり乗っているほうかなと思います、997のファンタジアはリュート向きのような錯覚を受けますが、やたら弾き辛いし;995もイイところが弾き辛い;まあ手の出せる曲はありません^^;
渡邊順生さんのラウテンヴェルク、聴いてみたいです。

michael #xNtCea2Y | URL
2015/06/20 23:19 | edit

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