Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

宇宙に手をのばすⅢ  

三角視差法で行き止まりだった宇宙距離梯子、それを打開したのが、学者ではなく天文台の観測助手を務める一人の婦人でした、ヘンリエッタ・S・リーヴィット(1868-1921)、天文の話でよく登場しますね、

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ヘンリエッタ・スワン・リーヴィット(1868-1921)

彼女は異なる日に写した膨大な星像写真から明るさの変化している星を探す、こまめで根気のいる仕事をしていて、小マゼラン雲の中に多数の変光星を見つける、同じ小マゼラン雲内なので距離はほぼ同じとみなせるが、あるタイプの変光星が変光周期の長いものほど明るい、という相関関係を発見し、それをグラフにしました。

小マゼラン雲
小マゼラン雲 (距離約20万光年)
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変光周期が同じならその変光星の本当の明るさも同じである、明るさは距離の二乗に反比例するので、あとは観測される明るさから、どれだけ遠くにあるかが割り出せるわけです。これは天文学上の大発見でノーベル賞級だと思ったら、本当に彼女は候補にあがったそうです、しかし残念にもその前に亡くなっていました。変光星探しの地道な仕事からこの事実を見逃がさなかったのは一端の研究者の目を持っていたということですね。
ただ問題が一つ、セファイド変光星の法則はわかったが、その変光星までの距離を一つでも正確に知っておかないと、具体的数値が入らず活用できない、そこでHR図で有名な天文学者アイナー・ヘルツシュプルング(デンマーク)とハーロウ・シャプリー(アメリカ)らが視差法で銀河系内の1つのセファイド変光星の距離を測定した、これで何光年か距離がわかり、なおかつ明るさと変光周期がわかった、このサンプルをリーヴィットのグラフの基準値とすれば全体が活用できる。セファイド変光星は明るいので近傍の銀河内のものも観測できる。
さっそくこれを活用してアンドロメダ銀河の距離を求めたのがE.ハッブルですね。
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category: 宇宙・天体

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