Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

ESTIL CONCERTANT:ハイドン ロンドン・トリオほか  

ロンドン・トリオはハイドンが1794年、ザロモンの招きによる2度目のロンドン滞在中に書いた作品、ディヴェルティメントHob.Ⅳ:6~11も1784年にイギリスを訪れた際の作品、いずれも、音楽愛好家達を対象とした作品で、楽譜もよく売れたことだろう。アマチュアのある程度上手くなった人から上級者向けまで、様々なレベルに合わせた気配りも感じられる。

よい音盤はないかと探していたが、S.クイケンらのアクサン盤は入手困難、そこで目に止まったのが、エスティル・コンセルタントの演奏、vnのヒロ・クロサキはかつてロンドン・バロックのメンバーとして、生演奏を聴く機会を得た。
当盤はすっきりナチュラル感覚の好演で申し分なく作品を味わえる。

hay trios
ハイドン:三重奏曲&ディヴェルティメント集
ディヴェルティメント(フルート三重奏曲)Op.38 より
 第2番 ト長調 Hob.IV:7/第4番 ト長調 Hob.IV:9
 第5番 イ長調 Hob.IV:10/第6番 ニ長調 Hob.IV:11
フルート三重奏曲「ロンドン・トリオ」Op.100 Hob.IV:1-4 より
 第1番 ハ長調 Hob.IV:1/第2番 ト長調 Hob.IV:2/第3番 ト長調 Hob.IV:3

エスティル・コンセルタント
 ヒロ・クロサキ(ヴァイオリン)
 マリサ・エスパルサ、フェルナンダ・テイシェイラ(フラウト・トラヴェルソ)
 ハルム・ヤン・シュヴィッタース(チェロ)


最初に入っているロンドン・トリオ第1番 ハ長調 Hob.IV:1は特別親しみのある曲だ。かつてギター三重奏編の楽譜が出ていて、自ら弾いた数少ないハイドンの作品^^オリジナルの2:fl:&vcの編成はさすが、ハーモニーが美しい、技巧的には概ね易しく、ちょっと一頑張りさせる部分もある;ハイドンらしい快調さと充実感を楽しませる、ソナタ形式の手本のような第一楽章、展開部も簡潔なほうだが、いざ自分で取り組むとワクワクする、曲がおのずと表現を導いてくれる解り易さ、第二楽章の暖かさ、終楽章のロンドの快活さ、大作曲家の閃きにちょっぴり触れた喜びがあった。

ディヴェルティメント第2番 ト長調 Hob.IV:7はfl,vn,vcの編成でちょっと"通"向けの曲か、第一楽章のアダージョが雅びで凝った味わいを持つ、短いスケルツォを置き、終楽章も短いが魅力が凝縮されたフーガ楽章である。

続くディヴェルティメント第4番 ト長調 Hob.IV:9は快調で表情豊かな第一楽章が魅力、第二楽章アダージョはflが主導だが、3つの楽器がメロディアス、終楽章は充実したロンドだが、flパートのみ易しく書かれている、一人のアマチュアを達者な二人が支えるようだ。

ディヴェルティメント第6番 ニ長調 Hob.IV:11は第一楽章のflによる主題が気品を帯び耳を引く、やや上級者向けの書き方か。

最後のロンドン・トリオ第3番 ト長調 Hob.IV:3 第一楽章のスピリトーソがまさにそれらしい快活さで始まるが、"通"を満足させる味わいを持つ、ちょっと腕の見せ所も置く。終楽章アレグロもflが高音部を聴かせるなどテクニカルな部分もあり、展開部もポリフォニーを少し用い、快活な掛け合いが心地よい。

いずれの曲も小規模だが、愛好家らが自ら演奏するには魅力いっぱいの作品群だろう。
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category: F.J.ハイドン

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