Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

聴き比べ:ハイドン ヴァイオリン協奏曲第1番  

ベートーヴェンの時代になると作品には斬新で深い内容が求められ、曲の規模も大きくなってくる、発想や練り方ひとつで、傑作にもなり、退屈な駄作も生まれやすいかもしれない?;
私の好きな古典派初期なら、定まった様式でセンス良く書けば、ひとまずサマにはなるかもしれないけど、そんな中でもハイドンは群を抜いた傑作を書いています。
今日は手元にある盤からハイドン、ヴァイオリン協奏曲第1番Hob.VIIa:1、3つの演奏の聴き比べです、いずれもソリストが指揮している。

1枚目はゴットフリート・フォン・デァ・ゴルツ:vn&指揮、ブライブルク・バロックO
hay vl con1 g
第一楽章は落ち着いたテンポで、合奏群が一際雅びな響きでに前奏を始める、ゴルツのvnソロはあまり張り出さず、合奏群の一部のようなバランスが良い。重音奏法、テクニカルな装飾的パッセージ、いずれも滑らかな流線美の中に収まり、古楽器らしい美質を十分に聴かせる。
第二楽章はcresc.の導入があり、あとはvnソロと弦楽のピツィカート伴奏のみのシンプルな楽章、穏やかで美しい旋律だが、特にテクニカルでもなく、ソリストの音楽性をじっくり聴かせるところか、diminuendoも徐々に弱く、もあれば、f→pへの切換えに近く、ふっと弱めるのが効果的な場合もある、ゴルツはこの上ない美音で語るように聴かせる。
終楽章、快活な楽章、ゴルツは前楽章同様、木目の細かい美しさを保ちながら、心地よい切れ味でまとめる。前古典派様式にふさわしい雅びな感覚が印象的。

2枚目はマルク・デストリュベ:vn&指揮、パシフィック・バロック管弦楽団
hay vl con1 d
第一楽章は幾分速めのテンポ、前奏のしなやかな美しさが印象的、デストリュベもやはり美音に徹するような演奏だが、心地よい気合いを感じさせる、弱音の透明感がじつに良い。
第二楽章、これまた申し分ない、ぐっと消え入るような弱奏に引き込まれる。
終楽章、fとpの対比を付け、適度にエッジを付けながらの表現がキリっとして心地よい。

最後はエリザベス・ウィルフィッシュ:vn&指揮、エイジ・オブ・エンライトメントO
hay vl con1 w
第一楽章、ウィルフィッシュのソロはテンポを巻き込んだり、緩めたり、付点はやや強調したり、といった手法で活気を持たせた味わい、粘りのある美音で聴かせる。
第二楽章、導入を聴かせたあと、長めに休符を置き、じっくりとソロに入る、これも強弱の深い移ろいと美音が見事。
終楽章、第一楽章と同様、気品のある活気の持たせ方が良い、ときにスタッカートを効かせたり、引き締めた感覚にまとめる。
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category: F.J.ハイドン

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