Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

M.シェーファー:フランスのリュート作品集  

ミヒャエル・シェーファーと同志オイゲン.M.ドンボアはリュート復興の先駆者、ヴァルター・ゲルヴィッヒに学んだ、その後のリュート界の総本山というべき二方です(西と東、みたいな流派の区別はありません^^;)リュート奏者は師を溯ればどちらかに行き着くでしょう。
惜しくもシェーファー氏は41歳の若さで亡くなり、ドンボア氏も昨年亡くなりました。
s d

今日は1966年録音のM.シェーファーによるLP盤、とても貴重なものとなりました。「フランスのリュート作品集」と題され、今日ではお馴染みのリュート・レパートリーを収めた1枚、録音も良好で多くの人が楽しめる内容でしょう。
m s lute
当盤のシェーファーの演奏は師W.ゲルヴィッヒの影響もあるでしょう、一音ずつを慈しむような弾弦音にまず魅了される、近年の奏者は装飾もあざやかにスリリングな演奏が多くなるが、全ての音を明瞭、端正に聴かせるシェーファーの演奏を聴くと、全曲が美しい宝玉のようで、原点に立ち返るべきか・・と思わせる。

1面の前半はピエール・アテニャンのTant que vivrayに始まり、5つの舞曲が続く、6コース、ルネサンスluteの素朴な美しさに溢れる。後半はお馴染みジャック・ビットナーの組曲ト短調、プレリュードが始まると一転して、深い低音弦に支えられたバロックの佇まい、同じ種族の楽器でありながら、これほど気分を変えられるのはリュートの面白いところ^^、シェーファーはリピートでの装飾演奏を行うが、ここも性急さはなく滋味に包み込む。
2面、1曲目は、ル・サージュ・ド・リシェーのグラーヴェに始まるフランス序曲、次にシャルル・ムートンの舞曲が3曲、このあたりもぜひ弾いてみたいような気品にあるれる曲だ。最後はロベール・ド・ヴィゼの組曲ニ短調、曲中のサラバンドなど、現代のギター・レパートリーとしてもお馴染みだが、原曲は5コースのバロックギターのもの、その独特の調弦法からくる響きが魅力だが、ここではシェーファーによるバロックluteへの編曲で演奏される、バロックギターがラスゲアートで奏でるウエイト部分が、リュートの深いバス弦に置き替り、あたかもオリジナル曲のような魅力を放つ。

思えば、シェーファーがSEONレーベルに残した最後の録音は、もう一歩踏み込んで、フレンチluteを聴かせてほしいという願いを叶えた1枚に思えます。
関連記事

category: リュート作品

tb: 0   cm: 2

コメント

ばんは。
シェッファーさんの若き日のLPの1枚ですね。

ド・ヴィゼの組曲ニ短調は、現代ギターのインタビューで
「若き日の過ち」
なんて言ってました ^^;

奇士 #nLnvUwLc | URL
2015/10/18 23:00 | edit

奇士さん こんばんは

まあ、ギター関係者にも親しまれる選曲が1曲必要だったのかも?
個人的にはデュフォーかガロあたり入れてほしかったところです^^;

michael #xNtCea2Y | URL
2015/10/18 23:22 | edit

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/946-66971560
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック