Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

D.R.デイヴィス:ハイドン交響曲No.23ほか  

D.R.デイヴィスのハイドン交響曲全集は作曲時期によってジャケットを色分けしてあり、今日は紫、ハイドンがエステルハージ家に仕えだした初期作品で、CD9です。
ハイドンが交響曲の充実を目指して試行錯誤するような時期ですが、完熟とは行かないまでも魅力ある曲が収まっています。

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交響曲No.13 D-dur
timpの加わる活気をもった曲、このtimpの入り方が洒落ている。第一楽章はアレグロ・モルトだがデイヴィスはわりと落ち着いたテンポ、緻密に折り目正しく聴かせていくが、全般にアレグロの冒頭楽章はこれが基調だ。展開部もなかなか聴かせる内容、とくに展開部の終結部分、再現部など心地よい活気を積み上げていく。
第二楽章はセンスに溢れるvcコンチェルトで書かれる、独奏で聴かせるのはその後も多く使われる手法。
面白いのは終楽章で、モーツァルトの「ジュピター」終楽章と同じ動機が使われる、対位法にしやすい動機で自然に現れるものだろうか、89小節からほんの4小節足らずだが、この和声進行、「ジュピター」とまったく同じに聴こえる。
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交響曲No.23 G-dur
第一楽章はホルンが印象的に響く、まさにハイドンらしい健康的な楽しさ、デイヴィスの速すぎないテンポにより、バスが奏でるリズムが地に着いたような安定感を持たせ、心地よく進行する。充実感十分の楽章。
第二楽章、充実したソナタ形式の第一楽章に対し、弦だけで演奏される緩抒楽章、この頃は試作的にも感じる、しかし後半は疾風怒涛期の緩抒楽章を予期させるような魅力がある。
メヌエットは完全なカノン、トリオも似通ったテーマでここもカノン風というのが面白い。
終楽章、ロンド風ソナタ、第一楽章ほどの充実感は聴かれない、思惑が途切れたように終わる、なかなか、全楽章バランス良くとは行かない。

交響曲No.22「哲学者」Es-dur
これは副題の付いた傑作、第一楽章に緩抒楽章、アダージョを置くがこれが聴きどころ、obの代りにイングリッシュホルンが使われ、一風かわった雰囲気、後半に入ると、じつに美しい和声を弦楽が奏でるが、デイヴィスは心得ていて、透明な響きをもって、光沢が虹色に変化するようだ。

交響曲No.21 A-dur
この作品も始めが緩抒楽章だが美しい、第二楽章のプレストがハイドンならではと言える活気に満ちた痛快さ、デイヴィスは力感心地よく速いテンポ。小じんまりした曲だが、出来栄えは良く聴こえる。
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category: F.J.ハイドン

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コメント

面白いですね。。

交響曲No.13聴きました。
確かに第4楽章冒頭から聴きなれた4つの音の動機が聴こえました。
ジュピターでは他の動機と複雑に絡みながら展開されて行くように聴こえましたが、ハイドンのはシンプルで分かりやすいですね。

LUTE #- | URL
2015/12/01 13:57 | edit

LUTEさん こんばんは

書き忘れましたが、No.21のメヌエットがまた「アイネ・クライネ・・」のメヌエット主題とちょい似ていますね^^
この時期の曲は長々とせず、シンプルに音楽のエッセンスを楽しめるようです。

michael #xNtCea2Y | URL
2015/12/01 19:33 | edit

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