Micha: Classic音楽とLuteの楽しみ

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

アンドロメダ銀河の質量  

我々の隣にあるアンドロメダ銀河は天の川銀河の2~3倍の質量があるというのが定説だったが、星が輝く銀河円盤は大きいものの、質量は天の川銀河と同じくらいかもしれない、という観測結果が発表された。
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アンドロメダ銀河:M31(距離 254±6万光年)
西オーストラリア大学およびオーストラリア・国際電波天文学研究センターのPrajwal Kafle氏らの研究チームはアンドロメダ銀河にある*高速度星の軌道を調べ、その動きからアンドロメダ銀河の重力(質量)を推定した。
結果、天の川銀河と同じくらい(太陽8000億個分の質量)になったそうだ。これまでアンドロメダ銀河のダークマターの量を過大に見積もっていたことになる。アンドロメダ銀河のディスクは大きく拡がっているが、ダークマターを含むハロ領域の規模は天の川銀河と同じくらいかもしれない、また天の川銀河とアンドロメダ銀河は秒速約122kmで接近しつつあり、約40億年後にはディスク本体が衝突すると予測され、両銀河を大きく囲むハロ領域での衝突はすでに始まっているとされたが、結果が正しければ、まだだ、ということに?
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天の川銀河:ハロ領域のイメージ、外側の領域は直径約60万光年で、中心部を含んだダークマターの分布域、内側は球状星団など少ないながら天体があり、電離ガスが囲んでいる。

*高速度星
天の川銀河の重力を振り切って銀河間に飛び出すには秒速550km以上の速度が必要だが、それを上回る高速度天体がいくつも発見されている、それほどの速度を持つに至った原因としては過去記事「高速度星 」に書いた。
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銀河を飛び出す高速度星

両銀河の衝突合体シミュレーション動画も作られていた(最終的に楕円銀河となる)が、今回わかった質量関係で大幅に修正することになりそうだ。
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新しいシミュレーション動画:Andromeda and the Milky Way Collide!
(資料:Chris power (ICRAR-UWA), Alex Hobbs (ETH Zurich), Justin Reid (University of Surrey), Dave Cole (University of Central Lancashire) and the Theoretical Astrophysics Group at the University of Leicester / Pete Wheeler, ICRAR)

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新案:スターショット計画  

当ブログでも何度か話題にした、ブレイクスルー・スターショット計画だが、当初の案はソーラーセイル探査機を地上に設置したレーザー光線発射台からレーザーを当てて加速させ、目標の恒星系へ送るというものだが、 
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ソーラーセイル(NASA)
目標へ接近しても減速する手段がなく、超高速で通り過ぎながら観測するだけ(ボイジャー1、2号やニューホライズンズもそうだった)、しかも光速の20%の速度なので、観測時間はほんの数分しかないという、これで有益なデータが得られるのか?

独:マックス・プランク太陽系研究所のミヒャエル・ヒプケ氏らは別の方法を提唱している、まずレーザー光発射台などは作らず、001_20180313120659ab8.jpg
太陽の光を利用し、できるだけ加速して星間飛行させるというものだ。ただしサッカー場14面分ほどのセイルが必要となり、速度は当初案の1/5になる(ここらが難点となるが)。
目標はアルファ・ケンタウリA,B、又はプロキシマ・ケンタウリになるが、アルファ・ケンタウリA,Bは太陽と同じくらいの大きさで、接近とともにこれらの光をセイルに受けて減速することができる、
Alpha,_Beta_and_Proxima_Centauri_(1)
左上:アルファ・ケンタウリA、右:アルファ・ケンタウリB、左下(赤丸):プロキシマ・ケンタウリ、肉眼では1つの星に見えるが3連星
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太陽、アルファ・ケンタウリ系のサイズ比較
その後、アルファ・ケンタウリ系を周回する軌道に入り、じっくり探査するか、あるいは減速後プロキシマ・ケンタウリに向かわせてもよいが、減速しているのでこの移動には時間がかかる、試算ではアルファ・ケンタウリ系まで行くのに約95年、プロキシマ・ケンタウリに着くのに46年かかるらしい、結果を受け取るのは子孫の代になる;
なお、当初案の方法で複数機送り出して、"数"でデータを補うという方法も考えられている、複数の望遠鏡をシンクロさせて解像度(データ量)を上げるのと同じ原理。

人の一生のうちに結果がわかる(かもしれない)当初案と、じっくり次世代へと進める新案とどちらが良いか?まず大まかに恒星周辺の様子を探るには当初案か、
どっちにしても他に難題が多々ある、まず、恒星間の飛行中にも高エネルギーの銀河宇宙線や微粒子との衝突によるダメージはどれほどなのか(セイルは多少穴があいても支障ないらしい)、探査機の微妙な軌道制御は可能なのか、プロキシマ・ケンタウリでは激しいフレアを起こすようなので、どこまで接近できるのか、まだ大まかな空想の段階に思える。

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一番近い星の巨大フレア <追記あり>  

地球に一番近いのでお馴染みのプロキシマ・ケンタウリ(4.2光年)は赤色矮星だが、地球サイズの惑星があり、距離だけ考えれば水が液体である可能性も考えられた。しかし、このような赤色矮星は大規模な*フレア(表面爆発)が起きやすいことが別の赤色矮星で観測されていた。このフレアには強力なX線が含まれる、御来光を拝むなんて呑気な状況じゃなさそう; 
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米・カーネギー研究所のMeredith A. MacGregor氏らはアルマ望遠鏡の観測データから、2017年3月24日にプロキシマケンタウリで巨大フレアが起こっていたことを発見した、2017年1月から3月の間の計10時間ほどのデータに約2分間、フレアが起きていた。電磁波の強度は太陽の最大フレアより10倍も強く、しかも惑星は太陽と地球の20分の1の距離を廻っている。この惑星が受ける放射線量は地球の4000倍になるという。惑星に大気や水が過去にあったとしても、完全に蒸発していると考えられる。
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プロキシマケンタウリのフレアの明るさ変化のグラフ、最も大きなフレア(赤)、それに先立つ小さなフレア(オレンジ)、それぞれのフレア後の残光(青)(資料:Meredith MacGregor, Carnegie)

赤色矮星を廻る惑星は見つけやすく、ケプラー宇宙望遠鏡が多く発見していて、地球外生命の探査で有力視されてきたが、見直しが必要かもしれない、少なくともプロキシマ・ケンタウリは望み薄か、
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ブレイクスルー・スターショット計画の目標をここにしてもフレアが起きれば探査機はひとたまりもないのでは;?これに関しては後日、別記事で。

*フレアとは、強力な磁場を持つ恒星の大気層で磁力線が輪ゴムのようにはじけた時に起こる爆発現象だ、赤色矮星は、質量(重力)が小さく低温の主系列星で、高温ガスの深い対流により強い磁場ができ、比較的若い星はフレアが発生しやすいと考えられている、
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太陽の黒点(温度が低い部分)は小さなものだが、赤色矮星ではこれに該当する暗い領域が広くなるらしい、その領域の変化で明るさが変わり変光を起こす。

追記:我々の太陽は大気の対流が浅いので、大規模なフレアは起きにくいが、
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それでも放射線の影響は強い、幸い地球は磁気圏を持っているのでこれがバリアーの役割をして壊滅的被害から守っている、
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you tube:地球を守るバリア-地球磁気圏
you tube:躍動する磁気圏 磁場から宇宙の謎にせまる

しかし僅かに放射線は侵入してきて、これが生命の突然変異→進化には必要だった。

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宇宙最初の星:初観測  

宇宙初期のことをざっとおさらいすると、ビッグバンで誕生した宇宙は膨張とともに温度が下がり、一旦真っ暗闇となった(暗黒時代)、 ビッグバン後の物質は殆ど水素とヘリウムだったが、物質分布の僅かなムラが起因となって、局所的に重力で集まってきた、これにはダークマターの重力も必要とする。
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質量が増して中心で核融合が始まり、初代の星が生まれ、宇宙に最初の明かりを灯した。
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2月28日、米アリゾナ州立大学などの天文学者チームは宇宙誕生後、最初に生まれた星々に由来する電波の証拠を初めて捉えたと発表し、科学誌natureにも掲載された。
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(資料:N.R.Fuller, National Science Foundation)
宇宙最初の星を光学望遠鏡で見るのは遠すぎて不可能であり、その星々が発した紫外線が宇宙マイクロ波背景放射(CMB)に与える変化を検出する方法で、ファーストスターの間接的証拠を探していた。
水素原子は波長21cmの電波を吸収・放出する性質を持つ、宇宙最初の恒星が生まれ、暗黒時代の宇宙を満たしていた中性水素ガスが星からの紫外線を受けると、その影響で水素原子の特性が変わり、21cm線を放出するよりも、吸収する傾向が強くなる。そのため、CMBの電波強度を精密に観測すると、21cm線の吸収の跡がシルエットで現れる、今回はこの検出に成功した。この検出は地上の電波や天の川銀河からの電波など、圧倒的に強いノイズの中から見つけるという、技術的な困難があったそうだ。また、吸収が現われる周波数範囲から、最初の恒星が生まれたのは宇宙誕生から1億8000万年後であることも導かれる。

まだ暫定的な所見らしいが、追加観測や検証によりこれが正しければ、重力波の初観測にも匹敵する最大級の発見となる。また、新たにわかったこととして、初期宇宙の温度が-270℃と今までの推定より2倍も低かったことが判明した。
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ファーストスター:想像図(資料:N.R.Fuller, National Science Foundation)

一昨日の「最も遠い超新星」の話とも関連づいてくるかもしれない、宇宙初期の星は殆どが水素、ヘリウムといった軽い元素で作られ、太陽数百個分の大質量星だったと考えられる(恒星の分類では種族Ⅲとされる)。当然、星の寿命は数百万年ほどと短く、宇宙で最大規模の超新星爆発が考えられる、このとき出来た超大質量BHがその後、殆どの銀河の中心に鎮座するBHの元となったという説もある。また初期宇宙は温度が高かったと考えられていたが、それでは恒星を作る物質は動きが速く、纏まり難くかったはず、という矛盾も上述のとおり、予想外に低温だったことで解決されるかもしれない。

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最も遠い超新星  

2月20日、英・ポーツマス大学、研究チームの発表によると、観測された中で最も遠い超新星を捉えたそうだ。 チリのセロ・トロロ汎米天文台で行われているプロジェクト、ダークエネルギーサーベイ(DES)で2016年8月に得られた観測データから、ろ座の方向に超新星DES16C2nmを発見した、
DES16C2nm 01
DES16C2nm 02
超新星DES16C2nm(上)爆発前(2015年9月15日)、(下)爆発後(2016年9月29日)(資料:Mat Smith and DES collaboration)
同年10月にVLTなどで分光観測を行ったところ、赤方偏移(Z)が1.998であるとわかった。ハッブル定数で距離計算すると約105億光年、すなわち105億年前に起きた超新星爆発になる、
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*ハッブル定数(H)の設定により結果は変わるが、スピッツァー宇宙望遠鏡で求められた、H=74.3km/s/Mpcを用いると105億光年になる、先日の最新:宇宙の「ものさし」で書いた数値H=73.45km/s/Mpcを入れると106億光年、宇宙マイクロ波背景放射に基づく数値H=66.93km/s/Mpcを入れると117億光年になった。

またスペクトルから、これは超高輝度超新星(superluminous supernova; SLSN)という稀なタイプで、この桁違いの明るさは通常の超新星の10~100倍になる、この現象の原因として、「大質量星が一生を終え超新星爆発を起こすと、中性子星が残り、その出来たての中性子星に向かって物質が落ち込むことで非常に明るく輝く」と解説されているが、過去には「高速で回転する超大質量BHに恒星が激しく破壊された際の光」とか、「爆発前に既に周囲にあった大量のガスと超新星爆発の噴出物が衝突して生じる光」などの話を取り上げたが、どのようなプロセスの爆発かまだ解明されていない。
また、SLSNが放射する紫外線を分析すると、爆発で作られた金属元素の量や爆発温度がわかり、解明の手がかりになるそうだ。
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ざっと考えて、これほどの光りを放つ現象には、宇宙の初期に作られた超大質量BHなど、極大の重力が関係するだろう。

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最新:宇宙の「ものさし」  

天体までの距離を正確に知ることは天文学や宇宙物理学の重要な出発点であり、それ自体非常に興味深く思っている。今までも宇宙の距離梯子については度々書いてきたが、その一部になるハッブル定数がこれまでで最も高い精度で求められたそうだ。
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距離梯子のおよその繋がり
【*ハッブル定数は(km/s/Mpc)という単位のとおり、距離1Mpsあたり、毎秒、何km遠ざかっているという定数で、遠い天体ほど遠ざかる速度が加算され、赤方偏移が大きくなる】
NASAの観測衛星「WMAP」やESAの「プランク」が宇宙マイクロ波背景放射の精密な観測から2016年現在、ハッブル定数は66.93±0.62km/s/Mpcという値を出している。

一方で、米・宇宙望遠鏡科学研究所のアダム・リース氏らはHSTを使い、銀河に含まれるケフェイド変光星とIa型超新星を距離の指標として使うことでハッブル定数の精度を向上させる研究を6年間にわたり続けてきた、
【*ケフェイド変光星は変光周期と実際の明るさに比例関係があることから、変光周期と観測上の明るさから距離が割り出せる距離梯子の重要な一部だ】
距離梯子でケフェイド変光星の段階の誤差を減らすため、ケフェイド変光星の距離を最も信頼度の高い年周視差の方法で高い精度で測定した、距離梯子の根元の信頼度を上げるわけだ。(最大12000光年まで測定)さらにこれに繋がるIa型超新星の信頼度も高めることになる。
【*Ia型超新星は実際の明るさがどれも同じであり、地球から見えた明るさで距離がわかる】
同じ銀河内にケフェイド変光星とIa型超新星が観測されれば梯子が繋がることになる。
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拡大画像
今回分析された19個の銀河のうちの2つ。(左)おおぐま座のNGC 3972、距離6500万光年、(右)くじら座のNGC 1015、距離1億1800万光年。黄色い丸は銀河内に存在するケフェイド変光星の位置、+印はそれぞれの銀河に現れたIa型超新星【資料:NASA, ESA, A. Riess (STScI/JHU)】
この観測で得られた値で導かれたハッブル定数は、73.45±1.66km/s/Mpcという値になった、宇宙マイクロ波背景放射の観測による値とは9%開きがある。
仮にこの値でM104銀河(赤方偏移=0.003642)の距離を出すと、4837万光年になる。
M104 HSTM104
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これらの不一致はまた謎を生み出したが、いずれも高い精度で求められた結果であり、価値は高い。誤差ではなく、まだ知られない根本的な理由があると考えられているようだ、宇宙を膨張させるダークエネルギーの関与が過去とは変化している?など・・
今後は位置天文衛星「ガイア」の距離データを使い、さらに精度を上げて値を求めるそうだが、当面どの値を使えばよいのやら?;

PS.ハッブル定数の信頼できそうな値が得られたのは21世紀に入りHST等の観測がされてからで、それまでは50~100km/s/Mpcだろうという、ごく大まかな値しかわかっていなかった。
上記のように年周視差など、測定には高精度の観測機や時間を要する方法が多いが、赤方偏移は天体のスペクトルを解析するのみで、ハッブル定数による算定は最も手早い。

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天の川銀河:130億年のシミュレーション  

正体は不明だが何も見えず重力だけは発生している物質「ダークマター」は、光で観測できる物質の10倍も存在するという。
このダークマターを直接検出しようと、地下深くに超低温にした液体キセノンのような高密度物質を置き、ダークマターの衝突で起こる発光を捉えようとする観察が続けられている、日本の岐阜県神岡にある「XMASS」などもその1つ。
XMASS:ダークマターの検出原理
問題なのはダークマターが極めて質量の小さい粒子であれば、衝突による反応は殆ど見られないと思われること、しかし質量は小さくとも十分な運動エネルギー(速度)をもっていれば検出は可能になると予測される。

ダークマターは目には見えないが質量をもった粒子の一種である以上、見える物質と同様、天の川銀河を巡っているはず。米・プリンストン大学のMariangela Lisanti氏らのチームは2011年に行われた「Eris」と呼ばれるコンピューターシミュレーションのデータに注目した。
この大規模シミュレーションでは初期宇宙のダークマターやガスを6000万個以上の粒子で表現し、130億年にわたる銀河形成と進化を精密に再現したそうだ。
m way
you tube:ERIS: World's first realistic simulation of the formation of the Milky Way
この結果、天の川銀河によく似た渦巻銀河が形成され、ダークマターの速度分布が宇宙初期の古い星々の速度分布とほぼ一致するのがわかった。つまり古い恒星の動きを見れば、ダークマターの動きでもあると見ることができる。
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拡大
Erisシミュレーションで再現された天の川銀河、(左)すべての恒星、(中央)古い恒星、(右)ダークマターの分布、古い星の分布はダークマターと似て、より球状に近く銀河全体に広がっている(資料:L. Necib/Caltech)

古い恒星だとわかるにはスペクトル解析で重元素が非常に少ない星を探す必要があり、今のところ、その観測数は多くはないので、今後、天文衛星「ガイア」のデータがまとまれば、約10億個のデータが加わり、ダークマターの基本的性質を知る手がかりとなると期待される。
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天文衛星「ガイア」で観測された天の川銀河の恒星の分布図(資料:ESA/Gaia)
今続けられているダークマターの検出法が有効かどうか、わかってくるかもしれない。

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仮想飛行:オリオン大星雲  

NASAの教育普及プロジェクトの研究者とCGの専門家でつくるチームは立体的に捉えたオリオン大星雲の中を飛行する画像をこれまでで最も詳細なレベルで製作した、実際の観測データをもとにハリウッドの映像技術を用いたそうだ。
nasa M42
you tube:Flight Through Orion Nebula in Visible and Infrared Light
この動画はHSTによる可視光とスピッツァー天文衛星による赤外線画像が合成されている、
約3分の動画だが、バーチャルの世界だけで成り立つ映像だ、実際にオリオン大星雲に到着した宇宙艇でこのように実写するとして、宇宙艇が光の5%ほどの速度なら500年くらい?の飛行で撮影完了し、その映像の早送りでこういう動画もあり得るが、リアルタイムでこの動きを得るには宇宙艇は光速を超えて飛行することになり、あり得ない。また仮に宇宙艇が光速に近い飛行をすれば30~50年くらいで撮影飛行は済みそうだが、光速に近づくと視界の全ての光は青方偏移して進行方向の一点に集まってしまい、映像にならないだろう;

最近はHSTや天文衛星ガイアの観測データにより、恒星が動いていく様子もシミュレーションされるようになった、
これは天の川銀河に所属するω星団(球状星団)の中心部をHSTが捉えた8年間の動きを元に、1万年間の動きに延長した画像、(星の動きが見られるのは最後のほう)
omega.jpg
you tube:Zooming in on Omega Centauri Stellar Motion
観測でわかった動きを直線的に延長してあるだけで、密集した星同士の重力による影響は加味していない、正しくは1万年待たないとわからない。
同様にHSTは天の川銀河のバルジ中心の星々の動きも捉えている、動画はまだないが製作されれば見てみたいところ;
Milky Way Galaxy
拡大

次はESAの天文衛星:ガイアのデータに基づくオリオン座付近の星の動き、この画面内の星々は十分距離が空いているので、重力の影響なく、ほぼ予測どおりの動きになるだろう、ただし星の生と死は表現されていない。
Gaia Orion
you tube:The future of the Orion constellation
シアターモードで見ると最小の星まで動いているのがわかる。

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ダイソン球ではなかった  

はくちょう座約1000光年にある、ダビー星(KIC 8462852)は謎の減光現象を起こしていて、「異星人がダイソン球のような建造物を作って恒星を取り囲み、それが減光させているのかも」 とかいう説まで飛び出した、それほど減光パターンの原因が説明し辛いものだった。
過去記事:
KIC 8462852(2016/4/15)
異星人建造物説とダイソン球の否定的考察(2016/4/22)
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ダイソン球想像図の一例
その後、米・ルイジアナ州立大学、米・ペンシルベニア州立大学の研究チームが世界に設置された望遠鏡のネットワーク「ラス・クンブレス天文台グローバル望遠鏡ネットワーク(LCOGT)」を用い、2016年3月~2017年12月の長期に渡って観測し、データを集めた、研究チームのJason Wright氏は「リアルタイムで減光を観測できれば、減光量が全ての波長(光の色)で同じかどうかがわかると考えた。減光量がどの波長でもほぼ同じであれば、減光の原因は何か不透明な物体、たとえば星の周囲を公転する円盤や惑星、別の恒星、または巨大構造物などであることが示唆される。」と説明した。
観測結果から、ダビー星は波長ごとに異なる減光をしていたので、塵による遮蔽の可能性が高まった。(*地球での夕日が赤くなるように、塵や気体など半透明のものが遮蔽すればその厚みで色の変化が生じる) 暗くなったとき、赤い色の傾向になる、とか報道されるとわかりやすいと思うが?少なくとも、惑星や異星人の巨大建造物?のような不透明な物体であることは否定されるようだ。
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タビーの星の想像図。むらのある塵の環や彗星が星を取り巻いている様子(資料:NASA/JPL-Caltech)

昨年12月にも、うお座RZ星(約550光年)に不規則な減光があることについて、研究結果が発表されている、この減光は惑星が破壊された残骸の塵やガスが取り巻いているのが原因で、RZ星に落ち込んでいたり、外側に飛ばされているところ、と見られている。
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you tube:‘Winking’ Star May Be Devouring Wrecked Planets
うお座RZ星の年齢は約3000万~5000万歳と推定され、まだ原始惑星同士の衝突が起こりうる時期だろうか、しかし先述のダビー星の惑星系は太陽系同様、成熟した安定期で、惑星同士の衝突は考えにくいというのが謎の一つだ。

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体感:宇宙のスケール  

地球をどんどん離れ、視野が広大になっていき、宇宙のスケールを実感させる映像は、昔は科学館のような所で見られました、今はyou tubeでいくつか見られます。m
これらの元になった距離データは遠い天体では赤方偏移とハッブル定数によるものでしょう。
まず、国立天文台の(Mitaka 版)が面白い、
mitaka 01
you tube:宇宙の大きさを体感できる動画(Mitaka 版)
太陽系から離れるにつれ、お馴染みの恒星の名が次々出てくる、太陽系からかなり離れた視点でデネブ、サドル、ガーネット・スターという恒星が目に付きます、
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ガーネット・スター
「ガーネット・スター」は赤色超巨星で視等級4.04等(平均)と肉眼で見える赤い星だが、距離は約3500光年と遠く、絶対等級は-7.0等だそうで、もし地球に一番近い恒星:プロキシマ・ケンタウリと同じ距離(4.23光年)にあったら、-11.4等と、満月(-12.6等)に近く、眩い輝きになりそうです。
【絶対等級:その天体を地球から10パーセク(約32.616光年)の距離に置いた場合の明るさ、マイナスがついて数値が大きいほど明るくなる、因みに太陽の絶対等級は4.82等】
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*さらに遠い距離、25000光年に「ピストル星」という現在知られている最も絶対等級が明るい超巨星(高光度青色変光星)がHSTにより見つかっている。
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ピストル星 左:HST撮影、右:想像図
ピストル星は太陽の約27倍質量で、表面温度は11800度、絶対等級が-12.3等で満月ほどの明るさ、さらに先ほどの4.23光年の距離に置いたら、-16.7等にもなる、たぶん夜を明るくするほど青く輝き、紫外線が強そうだ;

次の動画は小惑星のサイズから順に惑星、恒星、銀河へと・・
star.jpg
you tube:Star Size Comparison 2
太陽系外の天体(惑星、赤色矮星、褐色矮星 等)が途中に入っているのも興味深くできています、「ピストル星」も出てくるv

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