Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

銀河ウォッチング 6  

ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が捉えた多くの銀河を見ていると、どうしてこんな形をしているのか、ピンとくるものもあれば、天体物理学者も悩まされる奇妙なものまで様々・・;
エドウィン・ハッブルが銀河の形の分類を一通り決めているが、HSTの詳細な画像が得られるようになって、実際には単純に区分はできないだろう。
Hubble_sequence 02
E.ハッブルによる銀河分類

今回は塵のリングを持った、楕円状(又はレンズ状)銀河に注目した。
以前にも取り上げた、NGC5866(りゅう座、4400万光年)は一応レンズ状銀河(SO)とされているが、渦巻銀河である可能性もあるらしい。
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NGC5866(HST)
中央を暗い塵の筋が横切り、その延長に明るい(若い)星の層が見られる、これらはバルジを囲む円盤のようだが、真横から見ているため真の構造はわかり難い。

もう一つ、NGC4710(かみのけ座、6500万光年)は先のNGC5866によく似た姿をしていて、同じような経緯を辿ったように思われる、
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NGC4710(HST)
異なるのは塵の帯がやや乱れて毛羽立ちが多いこと、またバルジの位置に謎の「X型構造」が微かに見られること。
ngc4710b.jpg

よくわからないのが、NGC2787である、分類はあらたに設けられた、棒状レンズ状銀河(SB0)とされている、
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NGC2787(HST)
中心が明るく、全体には楕円銀河の中に塵の巻き込んだ渦、若しくはリングが見えている、中心に「棒状の構造体」があるとのことだが、画像からそれらしき様子はわからない?

次はお馴染みのソンブレロ銀河(M104:おとめ座、4600万光年)、つくづく珍しい姿で、こんな観測対象が近傍宇宙にあるのも幸運である、
M104 subaruM104 red
M104(すばる望遠鏡)               M104(赤外線撮影、スピッツァーST)
過去には渦巻銀河と見られていたが、渦巻き構造はなく、楕円銀河の中に塵のリングが収まっている、ハロー内には球状星団が非常に多く(数千個)あるのも特徴、一説には楕円銀河が初期宇宙の銀河フィラメントに多く存在したガスや塵を大量に取り込んだ結果だとされるが、矛盾のない説明は難しいようだ。
NGC7049(1億光年)などはまた違う類なのだろうか?
NGC7049_20170517095508efc.jpg
NGC7049(HST)

ご覧いただき、ありがとうございました。

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「かに星雲」を5つの望遠鏡で撮影  

1054年におうし座の方向で起こった超新星爆発の残骸、「かに星雲」は6500光年という近い距離にあることから、超新星爆発や残された中性子星など、貴重な研究材料でもある。m
m1.jpg
かに星雲:M1(すばる望遠鏡撮影)
中国、日本、アメリカ原住民らがこの超新星の記録を残しており、今の「かに星雲」であることをE.ハッブルらが確認した。期間を置いた写真撮影で星雲は膨張していることがわかり、1100km/sで今も拡がっている。中心には1秒間に約30回転する中性子星(パルサー)があり、「かにパルサー」とも呼ばれる、
ケンブリッジ大学の高速撮影動画(Wikipedia)
パルサーは電波からガンマ線まであらゆる電磁波を放っており、周囲の星雲を照らしている、中心のパルサーからはガス雲のリングが放たれ、光の約半分の速度で拡がっていく、
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この画像の内側のリングで約1光年のスケールだが、これが数週間おきの観測で拡がる様子がわかる、凄まじい変化が動画で捉えられている、
NASAの動画(日本語訳) 1:28~

今月公開された、NASAによる動画では、カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)が電波、衛星「スピッツァー」が赤外線、ハッブル宇宙望遠鏡が可視光線、衛星「XMM-Newton」が紫外線、衛星「チャンドラ」がX線、という、電波(低エネルギー)からX線(高エネルギー)の5段階の電磁波で撮影し、合成されている。
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動画:Composite View of the Crab Nebula
【赤:電波/黄:赤外線/緑:可視光線/青:紫外線/紫:X線】
高エネルギーの紫外線、X線の画像では、可視光では見えなかった、パルサーに関わる部分が鮮明になってくる。

また、パルサーはあまりに重力が強く、一度は飛び散った物質を再び引き寄せ、やがて第二の惑星系(重金属が多い"パルサー惑星")を形成するらしい。
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パルサー惑星系円盤:想像図

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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カッシーニ:環の内側から土星を撮影  

1997年に打上げられ、土星の周回軌道に入り、土星や衛星に多くの新発見と貴重なデータをもたらした、探査機「カッシーニ」は土星のほか、タイタンやエンケラドゥスの詳しい探査成果やイアペトゥスなど各衛星の個性的な姿には惹かれた。
その「カッシーニ」が最終ミッションに入った。m
1 Cassini
土星と環の間を22回潜り抜けて、接近撮影する予定、4月26日に行われた1回目の撮影動画が公開された。
2 dosei N
動画:NASA:Cassini's First Fantastic Dive Past Saturn
視野が回転するのは姿勢制御でパラボラアンテナを盾としながら進むためだそうだ。
動画の始まりは北極の嵐の目からで、緯度を南下していく、環の内側に入り、かなり接近するように見えるが、土星の雲最上層に最も接近して6700km(ほぼ地球の半径)だそうだ;
Cassini.jpg
画像チームの佐柳邦男氏は「六角形の外側の境界や極域の渦の中心である台風の目の壁に、シャープな端が多く見られることに驚きました。異なる緯度において(縞の)端同士が混ざることがないのは、何かのメカニズムが働いているのでしょう」と語っている(情報:AstroArts)、確かに台風の目のくっきり穴が空いた様子は目をひく、土星の風速は最も強い偏東風で1800km/hだそうだ。
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この後の撮影もセッティングをいろいろ変えて行うらしい、画像の公開が楽しみ。

PS.こちらの動画は北極の六角形の嵐のメカニズムについて説明を入れている。
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動画:The Huge Hexagon-Shaped Storm on Saturn (The New York Times)

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: 宇宙・天体

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遠方宇宙にX線の激しい閃光  

超新星が現れると、その明るさは所属銀河全体の明るさに匹敵するとか聞いて驚くが、数分間で所属銀河の数千倍のエネルギーを放ったという現象が観測された。m

2014年10月1日、NASAのチャンドラX線観測衛星が、ろ座の方向にある「Chandra Deep Field-South(CDF-S)」と呼ばれる領域で謎のX線放射を観測した。【チャンドラは宇宙の非常に高温の領域からやってくるX線を検出するため設計されている】
このX線源は、数時間で少なくとも1000倍明るくなり、約1日でチャンドラの感度以下まで暗くなった。位置はHSTとスピッツァー赤外線宇宙望遠鏡による過去の観測データから、距離107億光年にある小さな銀河の中であるとわかった。このX線現象のエネルギーはその明るさと距離から、所属銀河全ての星の数千倍と見積もられる。
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下段は変光の様子(資料: NASA/CXC/Pontifical Catholic University/F. Bauer et al.)
動画:NASA Chandraサイト
この原因として、今のところ知られている現象には完全に一致するものはなく、異例で新タイプの現象かもしれないとのことだが、宇宙最大の爆発現象とされる、ガンマ線バースト(GRB)も候補に入れられている、
grb 2
ガンマ線バースト(GRB)
GRBは中性子星同士、あるいは中性子星とBHの合体の際に起きる、また大質量星ではその中心部にBHが出来てしまい、重力崩壊していく際にも起きる、GRBは双方にジェットを噴出するが、それが拡がってエネルギーが低くなると、X線があらゆる方向に放射される、今回はジェットが我々の方向を向いておらず、X線が放たれだした段階から観測されたとの見方もある。
別の可能性として、X線は中質量BHが接近してきた白色矮星を潮汐力で完全に破壊した際に生じたという説も出ている。
m bh
過去記事の「超高輝度超新星」の正体 に近い現象だろうか?
SN[1]
不明な要素が多いが、遠方宇宙(過去の宇宙)には、何かと桁違いの高エネルギー現象が観測されるようだ。

ご覧いただき、ありがとうございました。

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ハッブル宇宙望遠鏡:27周年  

1990年4月24日に打ち上げられて以来、当初予定された運用期間を過ぎてもいまだ健在で貴重な天体の姿を捉え続けている、HST(Hubble Space Telescope)には感慨深いものがあり、成果は計り知れない。
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Hubble Space Telescope
若い人にとってはこの鮮明な天体画像が当たり前かもしれないが、我々の小学生の時分、天文の本には当時最大の地上望遠鏡で撮っても下のような写真しか見られなかった。
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M104(ソンブレロ銀河):地上望遠鏡
これがHSTでは桁違いに鮮明となり、(HST画像→M104)後方の遥か遠い銀河まで多数写り込んでいて、宇宙の奥行きを実感させる。可視光画像なのがさらにそう感じさせる。合体する銀河、風変わりな天体など、立体感があるので、そこで何が起きているのかも直感しやすい。
近年は補償光学装置により地上望遠鏡でも解像度は上がったが、それまでHSTに比較し得る望遠鏡はなかった。
HubbleArp87.jpg
衝突銀河 Arp87:HST
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銀河 NGC4013(超新星SN1989Zが現れた時):HST
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NGC7635(バブル星雲):HST 
拡大画像

太陽系惑星の詳細な姿を見るにはさすがに探査機を要するが、海王星までならHSTでも有益な画像が得られる、探査機ニューホライズンズが捉えた冥王星の接近画像と、HSTが限界に挑戦して何とか捉えた画像をあらためて比べてみるのも面白い、
HST Pluto
ニューホライズンズによる冥王星 メルカトル画像
動画→冥王星の自転
134340 Pluto2
HSTによる冥王星の自転一周分
こうして見ると中段のあたり、クジラ形で暗い「クトゥルフ領域」やハート形で明るい「スプートニク平原」に該当する部分が捉えられているように?見える。

更新されるHSTのサイトを時々見ると、宇宙美術館と言える画像が多く飽きることはない。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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マフィンに挟まれた?原始星  

天体の似たような話が続きますが、今日は恒星サイズの円盤とジェットです^^m
台湾中央研究院天文及天文物理研究所のChin-Fei Lee氏らの研究チームはアルマ望遠鏡でオリオン座約1300光年にある、原始星「HH 212」を観測し、中心部の構造を詳細に捉えた、【アルマ望遠鏡の解像度は100km先の1cmが見分けられるレベルの超視力である】
この原始星は誕生したばかりで約4万歳と見られる。HH 212には以前より、中心から双方に伸びる強力なジェットが観測されていた。
HH 212hh212b_201704260916031f7.jpg
HH 212 (ESO 赤外線画像)
この原始星を取り巻く塵とガスの円盤は我々からほぼ真横から見る角度で、赤道の部分に暗い筋が見られ、ハンバーガーのマフィン2枚が重なるように見える、これは円盤の赤道面に塵が集中し、温度が低いためと見られる、実際に2枚に分かれているわけではない。
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拡大画像
(a) アルマ望遠鏡とESOのVLTで観測されたHH212のジェット。異なる分子が放つ電波で観測したジェットをそれぞれ異なる色で表現してある(青:水素、緑:一酸化ケイ素、赤:一酸化炭素)。中心星近くのオレンジ色が、アルマ望遠鏡による過去の観測で得られた塵の集合体。
(b) アルマ望遠鏡による今回の観測で得られた、塵の円盤のクローズアップ画像。(*印)で原始星の位置を示している。右下には、太陽系の海王星軌道の大きさを表示している。
(c) 観測結果と一致するように作られた円盤のシミュレーションモデル。色は温度を表す。
Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/Lee et al.


特徴としては マフィンの外側がめくれ上がって見えること、この様子はHSTが捉えた、おうし座の原始星円盤、HH-30にも見られる、
HH-30.jpg
HH-30(HST)
こちらは距離450光年と比較的近いため、HSTで捉えることができたようだ。

一方、予想外のこともあった、米・バージニア大学 Zhi-Yun Li氏によると、「理論的には、星が生まれてすぐの段階で周囲に円盤を作ることは困難と考えられてきました。磁場の力によって回転が妨げられ、円盤になりにくいと考えられているからです。しかし今回の観測成果を見ると、磁場が円盤形成を妨げるという効果は、実際には私たちが想像していたほど重要ではないのかもしれません。」とのことだ。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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銀河風の中で生れる星  

今日は遠方宇宙の話です^^
英・ケンブリッジ大学のRoberto Maiolino氏ら研究チームはヨーロッパ南天天文台、VLTを用い、きょしちょう座6億光年にある衝突銀河:IRAS F23128-5919(ESO 148-2)を観測、
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IRAS F23128-5919(ESO 148-2)HST画像
合体する片方の銀河に、中心BHを起源とするアウトフロー(銀河風)を捉え、アウトフロー内でも星形成が起きている証拠を捉えたそうだ。(衝突銀河なので全体にも星形成は活発と思われるが)ここで生れる星の数は1年に太陽30個分だという。
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全体想像図:ESO(わかりやすく1つの銀河を描いてある)
拡大→IRAS F23128-5919(ESO 148-2)
これらの星は数千万歳と若く、銀河円盤で普通に生れた星達より高温で明るいらしい、一応予測はされていたが、こんな特殊な?場所でも星が生まれるということだ、HR図のどのあたりに入るタイプか?知りたいところ。そしてこのアウトフローの流れに乗って星達は高速で中心の銀河から離れて行きつつある。(そのまま銀河間の"はぐれ星"となるのか?)
なお、この報告では銀河中心の超大質量BHが物質を呑み込む際のエネルギーでこのアウトフローが起きているとのこと。
20170425.jpg
中心部想像図

ところで、上の想像図とよく似ているのが、おおぐま座1200万光年にある銀河、M82である、近傍の銀河で小型望遠鏡でも、細長い銀河に凹凸がある様子がわかる。
M82_201704252057464e1.jpg m81 82
M82(左:すばる望遠鏡)
こちらも星形成が非常に活発な活動銀河で大規模に銀河風が吹き出している(赤く見えるのは水素分子による)、この銀河風の起源としては、近くの銀河M81の重力の影響をうけ、一斉に多数の星が生れ、それらが出す恒星風、さらに寿命の短い巨星達は次々に超新星爆発を起こし、これらがアウトフローを起こしている、と説明されてきた、またX線観測で中心付近には中型BHがあると見られる。
M82のような銀河のアウトフローでは同様の星形成が起きないのか、IRAS F23128-5919とはまた状況が異なるのか?知りたいところ。
*このようなアウトフローは銀河の星材料の損失にもなっている、

ご覧いただき、ありがとうございました。

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また、ハビタブル惑星発見  

またしても、ハビタブル域にある系外惑星発見の情報あり、今度はヨーロッパ南天天文台(ESO)からの発表です。
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eso1712b 02
ESO
くじら座約40光年にある、赤色惑星「LHS 1140」を周るスーパーアースLHS 1140bが見つかり、直径が地球の1.43倍、ただし質量は6.65倍とのことで、今のところ高密度で鉄の大きな核をもった岩石惑星と考えられている。
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惑星の質量は中心星からの距離と公転周期でわかる。中心星からの距離は太陽から地球までの距離の8%、約25日で公転している。また中心の赤色矮星LHS 1140はフレア活動が活発ではないそうで、X線、紫外線など強力な放射線の影響も少ないと見られる、これは好条件かも。
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ESO
米・ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの国際研究チーム、Jason Dittmann氏によれば、「太陽系外生命の兆候を探すうえでのベストターゲットになるかもしれない」とのこと。2月にNASAの"重大発表"で報告された「TRAPPIST-1」の惑星系(約39光年)とともに距離が近いこともあり、近くHSTでも詳しく観測される予定だ。
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TRAPPIST-1の惑星想像図
*過去記事:「TRAPPIST-1」に7つの地球サイズ惑星発見

ところで、LHS 1140bの重力は地球の3倍以上と見られているが、こうしたスーパーアースでの生命の可能性はどうなのだろう、
潮汐ロック状態か、
大気や水があるとしてその層の厚さ(気圧、水圧)、
惑星内部のマントル対流や火山活動は激しいのか、
陸地があるとしてその環境は、

知りたい要素は多々ある、地球よりちょっと大きいだけで、まったく別世界かもしれない、いずれ打ち上げ予定のJWSTをもってしても、そう簡単に生命の兆候まで見出せるだろうか?

ご覧いただき、ありがとうございました。

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惑星系のでき方  

ケプラー宇宙望遠鏡はじめ、様々な観測で太陽系以外にも無数の惑星系が確認され、HSTやアルマ望遠鏡でも、原始惑星系の姿を直接捉えている。m
HL_Tau.jpg
おうし座HL星(アルマ望遠鏡)
こうした惑星系はどのように作られるのか、まだ詳細には解明されていない。

星雲の中で、密度の高い部分では収縮し始める、ランダムな動きで集まったガスや塵は1つの角運動に均され、回転が起きる、中心の密度が高まり原始星が生まれる、原始星の周りに残された物質が回転し、降着円盤ができる、しかしこのままでは円盤物質もやがて重力で中心星に呑み込まれ、また一部は恒星風で外界へ飛ばされ、周囲には何も残らないことになる。
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ある程度質量を持った塊にならないと、中心星を周る天体にはなれない。円盤に含まれる固体の塵がくっ付きあって微惑星が作られ、これが種となって原始惑星へと成長するとされるが、そう簡単ではなさそうだ、
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岩石タイプに絞って考えると、始めに微粒子である塵同士がどのようにくっ付くのか?まず分子サイズであれば静電作用でくっ付く、しかし砂粒サイズになると、くっ付く術がない(*氷同士ならくっ付きやすい)、一つの説が、円盤の中で乱流が起き、部分的に大きな塵の集まりができて、それが重力で一気に塊となり、微惑星が作られ、さらに合体して原始惑星となる、
Fig3.jpg
想像図:理化学研究所
やがて原始惑星同士が衝突、現在の惑星までになった、ということだ。なお、円盤ガスが残っているうちはその抵抗が惑星の公転速度を落とし、中心星へ落下していく、やがて円盤ガスが消滅して、落下を免れた惑星だけが残るらしい。

ところで、4月19日夜、地球に小惑星2014 JO25が最接近する(おおぐま座を横切る方向)と報じられたが、大きさは直径650m、地球から約180万km(地球から月までの約4.6倍)を通るので何事もなかった。事前に70mアンテナでレーダー観測した動画がある、
2014 JO25
動画:NASA Radar Images of Asteroid 2014 JO25
チュリモフ・ゲラシメンコ彗星に似て、2つの小惑星がくっ付きあったような形で自転している、密度は雪を丸めたようなスカスカ状態かもしれないが?これも太陽系の惑星が形成される過程の一つを残しているのかもしれない。

PS.系外惑星には中心星のすぐ近くを木星のような巨大惑星が周る例が多いようだが、太陽系はうまく出来ていて、内側を地球など岩石惑星が周り、外縁からやってくる危険な彗星を木星や土星が強い重力で引き寄せ、内惑星への到達を減らしている、こういう軌道配置になったのは紆余曲折の末と考えられている。

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「地球外生命発見」:そう甘くない; ≪追記あり≫  

14日未明のNASAの発表だが、思った通り、目新しいものは何もなかった、
予告が大袈裟すぎる;
002_20170415021904d6d.jpg
エンケラドゥス NASA JPL
土星探査機「カッシーニ」がエンケラドゥスの噴水中に水素分子が豊富にあるのを確認した、くらいか;原始的な古細菌の食糧としてH2は必要であり、海底熱水噴出孔の存在も示すらしい、これで生命存在の可能性が(若干)高まったとのことだ。
nasa esa
動画:NASA Ingredients for Life at Saturn’s Moon Enceladus
なお海底に熱水噴出がある可能性は2015年の時点で、東京大の関根康人准教授らが当時のカッシーニの探査データからすでに予測しており【鉱物の粒子、ナノシリカが検出された】、TV番組でも紹介された。

地球での生命誕生の場所が海底熱水噴出孔付近だったと仮定すれば、エンケラドゥスやエウロパにもあり得るかも知れない。地球の海底熱水噴出孔周りの生態系を見ると、まず生態系の底辺として水素、硫黄などを餌とする太古の嫌気性(酸素呼吸しない)細菌が多いようだ、
kosaikin.jpg
古細菌
しかし地球の場合、貝類、チューブワーム、エビやカニ、魚類など賑やかな生態系を成す進化した生物達もいる、今は深海の低酸素状態に適応しているが、元々は太陽光の届く浅い海で、光合成生態系に属していた酸素呼吸の生物だ。
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エンケラドゥスにもし居るとしても低エネルギーで生きる嫌気性の古細菌レベルまでかもしれない(それでも見つかれば史上最大の発見だが)、地球の生命の多くは酸素呼吸で活動的になり、生存のために自然淘汰や進化が促進されたと思うが、氷の下の暗い海だけでは進化を促す要素がないかもしれない?酸素呼吸以外にも高い活動エネルギーを得る手段があれば別だが。

追記:NASAが10年以内に地球外生命の確実な証拠を見つけられるか?もし賭けをするなら、
見つからないほうに賭けます^^;
生物が棲めそうな環境だけは探し続けているが、そこにどのように発生するのか、生物学的な考えが見えてこない;

関連過去記事:
エウロパとエンケラドゥス
天体と生命Ⅱ
天体と生命
潮の満干
熱水噴出孔

ご覧いただき、ありがとうございました。

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