Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

宇宙の氷は液体  

冷凍庫で作る氷は水分子が規則正しく並んだ結晶で、まさしく氷と言えるものだが、水を急速冷却すると、分子が並ぶ暇もなく凍り、分子がランダムに集まった非結晶氷(アモルファス氷)になるそうだ、きちんと並んだ結晶氷に対し、非結晶氷は熱の伝導性が非常に低い、彗星があれだけ太陽に接近しても溶けて無くならないのは非結晶氷で出来ているためらしい。m
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太陽に12万km(太陽直径の約10分の1)まで接近して生き残ったラブジョイ彗星

極低温の宇宙を漂う水(星間氷)もこのような非結晶氷だと考えられる、この非結晶氷は密度の違う2種類があり、高密度アモルファス氷、低密度アモルファス氷と呼ばれる。
じつはアモルファス氷は温度域によって、固体ではなく、粘性の高い液体となることがわかってきた。この性質は惑星形成の始まりである塵の集積の働きをしている可能性もある。

北海道大学の実験室では、-263℃~-258℃まで冷やした基板に水・メタノール・アンモニアの混合ガスを蒸着させ、紫外線をあてて星間氷を模擬的に作ったそうだ、いくつかのステップを踏んだ実験で、詳細は省略するが、結果として、この氷は-210℃~-120℃の間で液体が沸騰したようになり、水素ガスが放出された、これは紫外線照射により、メタノール、アンモニアの分子が分解され、発生した水素ガスと考えられる。
こうした現象から、星間氷の中で、高分子有機物や糖、アミノ酸といった生命の素が化学反応で出来る可能性を示している。これには十分な紫外線照射が必要とされる。
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低温透過型電子顕微鏡で観察された紫外線照射非晶質水氷の変形(温度上昇中、-248℃, -203℃, -177℃, -153℃で撮影)。島状に分布する非晶質氷(写真中で暗く見える部分)が変形し、液体が濡れるように基板上に広がっている(像がぼやけていく)。(下)非晶質氷の変形(濡れ)の模式図 資料:北海道大学

原始惑星系円盤が周囲の恒星から照らされるような環境では円盤中の氷が短時間に十分な紫外線照射を受け、液体状の氷が現れる可能性がある。
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オリオン大星雲に多く見つかっている原始惑星系円盤、これらも先に生れた明るい星々が星間氷に十分な紫外線を照射しているのではないか。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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楽器の装飾 2  

似たような話が続きますが、これで一区切りとします;

楽器を隅から隅まで装飾するというのもセンスが良ければわるくないですが、
a lute
リウト・アッティオルバート(セラス・モデル)
日本人の美的感覚として、無地の中の所々に気の効いた飾りがあるっていうのも好まれるところでしょう、余白の美というやつです。
リュートなどはロゼッタの透かし彫りと、指板とブリッジのコントラスト、これだけで十分、あとは飾らないほうがスッキリ心地よい、指板に飾りは無くとも、多数の弦とフレットが装飾に見えます^^指板に直線的な飾りがあり、弦と角度がズレるのは好きじゃない。
昨日載せた写真ですが、こんな感じが一番好きなところ、
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次は13コースluteのステューデントですが、シンプルながらセンス良く正当、
みょうな"異世界感"はない^^;
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*左利き用なので画像を左右反転させた 製作家サイト:Buying a Lute
こんなスッキリ姿で、もし音が素晴らしければ欲しいほどです;

ギター属は形状がやや平面的なので、もう少し飾ってもいいけど、やはり最小限なのが好きですね、コストを押え、良い音に精力を注いだ楽器があれば歓迎です、これも昨日の写真で、バロックギターならこれくらいがいいかな、響孔周りなど単に丸い線飾りでもいいし、
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素地の木材の美しさも重要、使われた木材を引き立て、程良く色違いで組み合わせるのもいいですが、配色がケバいと思うのもありますね;
この楽器のように良材のメープルの場合、塗装は明るめがいいでしょう、
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暗く塗っちゃうのはもったいない;

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 楽器について

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可能な故の難しさ  

鍵盤楽器の特徴は左から右へ音が順番に並んでいる、右手と左手の技術は同じ、人間の体は左右対称に出来ているが鍵盤の技術は対称ではなく、それぞれ独立している、常に複数声部の演奏が要求されるのは宿命で、可能であるが故の難しさが圧し掛かってくる;
難度の高い曲は星の数ほど・・;
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ヴァイオリン、ギターなど棹をもつ弦楽器は直接弦に触れて音を作る、裸の弦楽器とも言える、調弦法は様々で弦上で音を取るポジションも違う、音を出すだけで大変だったり;
ヴァイオリンは表現力の高さから、非常に多くのことが要求され、一人前の弾き手になるには筋道を踏んだ長い修練が要ると思う、難度の高い曲はこれまた無数に・・;
勝手な思い込みだが、ピアノやヴァイオリン(ほかオーケストラ楽器)は楽しむというより、お仕事的なイメージが強いような^^;

ギターは数こそ多く出回り、親しまれているが、立派に弾いて人に聴かせるレベルの人、となるとかなり絞られる、ピアノみたいに弦数はないが、出来得る限り、複数声部の演奏が求められる、音色の変化もつけられるだけにそれが難しい、
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クラシックギターなどいかに良い楽器があっても、音の美しさは弾き手の技量がそのまま反映するシビアな楽器で、そこは難しいがやり甲斐でもある、
ギターも上手ければ、お仕事?って感じか・・;

ところで、リュートや古楽器のギターには、弾き手自身が興じる要素が多いように思う、
8c lute
大きな音は出ないので、大会場で弾く楽器ではないが、奏者の技量を50とすると、楽器の持つ華やぎが、70くらいにして返してくるような、そんな効力がある、ルネサンスの易しい曲を弾くだけで雰囲気バッチリ^^ちょっとラクに楽しめてしまうところがある?
b guitar
昔もこれらを楽しむアマチュアが多くいて、プロの教師の仕事になっていただろう、
これらも深入りすればひじょうに大変だ;
プロ奏者ともなれば、ソロ演奏に通奏低音、教授活動とお仕事はいっぱいある^^;

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 演奏について

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格安?バロックギター  

怖いもの見たさシリーズです^^;
例のパキスタン製、格安バロックギターの演奏動画がアップされていますね、
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you tube:Baroque "Sellas" Guitar by Zachary Taylor
tou tube:Baroque guitar Folkfriends - 10 strings
ラウンド・バックらしくリュート風の音だけど、いやあ、なんとも・・
現在出ている後継器はこれでしょうか、一応外観はまともかな、
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今は10万円弱です、以前は6万円くらいでしたか、
r lute
同社のルネサンスlute

このバロックギターは中古出品だが、パーチメントと周囲飾りが何だか・・?;
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国内の中古市場にも、ちょっと信じがたいバロックギターが出ていたんですね、
本体は普通のようだけど、ブリッジは改造されたのかな?もう売れたようですが;
Rakuten市場
また楽器など機材の貸出しもあるようで、中古の6コースバロックギター?(ヴィウェラかも)が3泊4日で2万円くらいになっています;

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★ここから別世界となりますが、竹内さんの「譲る求むページ」、
例の楽器が予告から出品ページに移っていいます、
フルー作:バロックギター(ロンドン、1980年)
今作れば、数百~1千万くらいだろう(もし材料があれば)という超名品のようです!
これによる演奏を聴いてみたいものです。
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一方で、タダでも欲しくない楽器に結構な値が付くもんです^^;
ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 楽器について

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F.フリッチャイ:ハイドン 交響曲No.101「時計」  

tou tubeで見つけた、F.フリッチャイ指揮、ローザンヌ室内Oによる「時計」が意外に良かった、1951年のライヴ録音だが、SN比のよいくっきりとした音源で、フリッチャイ指揮らしい弦楽の撫でやかな特徴がよく聴ける、
f f hay 101
you tube:HAYDN Symphony No.101 | OCL, F.Fricsay | live 1951
じっくりと味わい深い第二楽章や快速なテンポの終楽章の覇気は圧巻、今からすれば前時代的な演奏ではあるが、この味わいなら大いに結構^^

ところでだいぶ前に取り寄せたステレオのLPはどうだったか聴き直してみた、こちらはベルリン放送響で1954年頃のD.G原盤をヘリオドールが疑似ステレオ化したものらしい。
f f hay 101 lp af f hay 101 lp b
フェレンツ・フリッチャイ指揮
ベルリン放送交響楽団
*発売:1965年 ヘリオドール(英)


交響曲No.101ニ長調「時計」
tou tubeの音源のような生々しさではないが、落ち着いたサウンドで、疑似ステレオ!?と知って驚いた;orch.配置のあるべき方向から各楽器が聴こえ、不自然さがない、元の音源も良好のようで、上手くできている。
第一楽章は序奏からフリッチャイのサウンドで引き付ける、主部は十分活気をもたせながら、弦楽の弓をたっぷり、しなやかに歌わせる感覚で全体が覆われるようだ、こういう音楽性が余計な要素に感じない。
第二楽章もリズムはソフトタッチに始め、短調のfに入っても豪腕な響きは控え、弦楽の歌う感覚を失わない、
メヌエット、けっして重々しくならず、前楽章と同じ美質が続く、このあたりカラヤンの演奏とは対照的だ、
終楽章、ここは快速にエネルギッシュに引き込む演奏だが、荒々しさはない、弦楽の細やかな味わいは終始絶やさない。

'50~'60年代の「時計」のレア盤としてはあとK.リステンパルト盤が手元にあるが、個人的にはフリッチャイ盤が気に入ってしまった。
昔、物の本で名盤と謳われたT.ビーチャム盤は欲しくないし、F.ライナー盤も手放した。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: F.J.ハイドン

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音楽系から脱線した話が続きます^^;m

人間が文明を築くのに"鉄"は不可欠で、刃物はじめ、鉄材無しに考えられない、何らかの事情で人がサバイバル生活に陥ったとき、まず欲しいのは刃物だそうだ。
丹念に研がれた刀剣の鉄光は貴金属以上に美しいと思う、
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この技で作られた鉋や小刀を選び抜いた砥石で研ぎ、スーっと木材から極薄の切り屑が出るのは見ていても気持ちが良い、
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鉄は昔は川から砂鉄を集めて得た希少なものだった、
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天然砥石
*天然砥石は堆積岩だが、切り出した断面には自然が作り出した模様で、山水画のように見えるものもあり、味わい深い。

宇宙の始まりの物質は殆どが水素とヘリウム、僅かなリチウムだったそうだが、最初の星が現れて以来、核融合で重い元素が作られていった、鉄は太陽の8倍以上の星で作られ、超新星爆発の際にまき散らされ、次の惑星系の材料になっていった。
地球を宇宙から見ると、オーストラリア大陸が赤茶色なのが目に付く、
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はじめ鉄は海水中に溶けていたが、光合成で酸素を作り出す植物の祖先が現れ、鉄が酸化して海底に沈殿していった、それがオーストラリア、北アメリカなどに現在ある堆積鉱床となって、厚さ数百mになるところもある、
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これが世界の鉄需要の大部分を賄っている、堆積鉱床は採取しやすく、これを環元製鉄すればよい、ここでも光合成植物の恩恵は大きい。

地球の重力はちょうど良く、この鉄の強度で多くの構造物が支えられる、重力が1.5倍を超えるスーパーアースだったら、スカイツリーや大鳴門橋は作れるだろうか?逆に重力が弱かったら大気も水も失われる、これだけ見ても、地球は人間にとって有難くできている^^

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 科学・自然・雑学

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サンプルリターン  

2016年9月にNASAが打ち上げられた小惑星探査機「オシリス・レックス」は地球でのスイングバイを終え、目的の小惑星:ベンヌ(直径560m)に向け飛行中だが、
OSIRIS-REx.jpg
オシリス・レックス
その後、地球や月を振り向いて撮影した画像が公開された、
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17万kmから捉えた地球
arth moon
地球と月:これは地球から130万km、月から120万kmの位置から撮影、よってほぼ、地球と月の大きさ比較と離れ具合が実感できる実写画像となる。拡大
オシリス・レックスの計画は炭素質の小惑星であるベンヌ本体の観測とサンプルリターン、それにヤルコフスキー効果の観測が主なところだ。
関連過去記事:小惑星を塗装?
サンプルは円盤形状の装置を小惑星の表面に押し付け、窒素ガスで表面物質を吹き飛ばして採取する方法をとる。ベンヌへの到着は2018年、地球への帰還は2023年の予定。ヤルコフスキー効果は地上からの観測でも検出されているが、詳細なプロセスがわかるのを期待したい。
*小惑星ベンヌは1999年、カナダの宇宙望遠鏡:NEOSSatが捉えた動画が公開されている、
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you tube:Alien Pyramid Structure found on asteroid 101955 Bennu
「Alien Pyramid」? ちょっと意外なものが映っていると、オカルト系がネタにしだすのが困りもんだ^^;まあ、この黒いものが何なのかも探査でわかるだろう、ヤルコフスキー効果のプラスになっていたり?^^

一方、JAXAが2014年12月に打ち上げた「はやぶさ2」も2018年に目的の小惑星:リュウグウ(直径700m)に到達し、サンプルを採取し、2020年末頃に帰還する予定。
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はやぶさ2
リュウグウも炭素質の小惑星だ、サンプル採取は先代と同じ「タッチダウン」方式だが、改良を加え、今回は事前に衝突体を撃ち込み、直径数mのクレーターを作って、深部の試料を採取する方法だ。(*衝突体は重さ2kgの純銅製衝突体を爆圧によって変形させつつ小惑星に衝突させ、クレーターを作る、この様子も撮影される予定)

このような太陽系内の探査は近未来の宇宙開発の基盤となるだけに結果は楽しみだが、どこも予算の獲得が難しいようだ、
両プロジェクトは互いのサンプルを共同利益とする協定を結んでいる、異なる採取法でトライすれば有効性を探ることにもなるだろう。

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 宇宙・天体

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晩年の星を囲む泡  

太陽の8倍以下の恒星は超新星爆発は起こさないが、一生の終りが近づくと赤色巨星となり、星の"中心の周囲"にあるヘリウム原子核の層が周期的に激しい核融合反応を起こすことがある、この爆発的な反応で大量の物質が放出され、星を包むガスと塵の殻のような構造が作られる。
9月21日、アルマ望遠鏡が捉えた、2700光年にある、ポンプ座U星に拡がるガスの様子が公開された、これもアルマだからこそ可能な高解像度である。m
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ポンプ座U星
ガスの泡の半径は太陽-地球間の距離の1万倍だそうで、きれいな球状に拡がっているのは周囲でぶつかる星間物質が均一なためだろう。
ポンプ座U星は炭素星に分類され、HR図でいう漸近巨星分枝星になる、
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漸近巨星分枝:右下から左上に繋がる黒線が示す主系列星が年老いてくると、右上に向かって分枝した線の方に向かい低温で明るい赤色巨星となる。
ガスの放出を繰り返して質量を喪失し、元の質量の50~70%を失い、最後は白色矮星となる。

同じくアルマ望遠鏡が以前に捉えた、ちょうこくしつ座R星(距離1500光年)には拡がるガスに渦巻き構造が見られる、
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ちょうこくしつ座R星
これは中心星を見えない惑星か褐色矮星が公転していて、放出したガスを横切って疎密の渦を作ったと考えられる。

なお、過去に取り上げたバブル星雲:NGC7635(11000光年)もよく似た形だが、
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NGC7635:HST撮影
こちらは晩年の星ではなく、まだ若い大質量星から出た恒星風が周囲に元々あったガス雲を掃き寄せて濃縮させ、泡状の構造を作っている様子。

なお人間の文明に不可欠な"鉄"は太陽の8倍以上の星で作られ、超新星爆発で次世代の惑星系に供給される。

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category: 宇宙・天体

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バロック楽器の装飾  

チェンバロとか、膝の上で弾く弦楽器でも、バロック期には豪華な装飾が一杯施された楽器が多く作られました、m
たとえばこのオリジナル バロックギター、正倉院の螺鈿紫檀五絃琵琶にも負けていません;
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過去記事:螺鈿とインレイ
M.セラスだそうですが、響板以外はほぼ全面、華麗な飾りで埋められています、
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背面、側面、指板にある白い蔦草飾りはたぶん象牙板をこの形に切り、木地側にもぴったりの彫り込みを入れ、嵌めていったものでしょう、手間ひまはどれだけかかってもいい、という工芸の極地のような;
素地に使われているであろう、木材の美しさを見る余地がない、ってのも惜しい気がしますが、そこは目をつぶって?
現代でも稀にこういう豪華な楽器が作られた例があります、注文主あってのことでしょう;
竹内さんの予告ページに凄いバロックギターが出ています!
パーチメントも木製に見える?

このチェンバロは現代の作で、ひじょうに美しいけど、一見、東洋の螺鈿と金箔を施した漆器を思わせます。
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黒と金の取り合わせで仏具も思いだしてしまう?^^;

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: 楽器について

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A.ドラティ:ハイドン 交響曲No.86(LP:英盤)  

磁気テープというのは保管状態にもよるが、経年劣化していくはず、
マスターテープがまだ新しいうちに刻んだLP盤ならそのままじゃないか?そんな期待をもってドラティ盤をもう1枚だけ取り寄せた^^;発売は1976年なので、十分新しいはずだが、
パリセットの第3集で、86番と87番の英国盤があった、これが中古で出ていたということは、マニアックな人が取り寄せたのか、それを買う自分も・・^^;
針をおろすと盤状態に問題はなく、期待どおりのきめ細かいサウンドが味わえる(CDも決してわるくないが)とくにDECCAの録音は弦を美しく捉えていて、見通しもよい。
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アンタル・ドラティ 指揮
フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1969~1972年 DECCA


さて、ドラティによる86番ニ長調、
第一楽章 Adagio-Allegro spiritoso
序奏部から音楽表現の上手さで表情豊か、弱奏で溜めを置き、fでは低音が効いてtrp&timpが晴れやか、主部は心地よい快速、奥行きも持たせ、キビキビした快演、今まで多くの86番を聴いたが、これはすんなり耳に馴染む、
[74]からvn1,2の力強いトレモロになり、[78]からvn2だけになるが、引っ込まず力感を維持して聴こえるのが良い、
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第二楽章 Capriccio: Largo
変奏形式やソナタ形式ではない、カプリチォというのが珍しい、ハイドンが新しい趣向を考えたのか?ここはPHの"聴きたいサウンド"が魅了する、
メヌエット Allegretto
ゆったりとした演奏で、力みのないさらりとした感覚、トリオの旋律は好きだが、じつに健やかな気分になる。
終楽章 Allegro con spirito
程良い快速、[13]から出るバスの押し出しが効いている、
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また[27]からのtrpが景気良く、これも痛快、
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[60]からのバスも十分押し出す、
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この楽章の楽しみを十分心得た演奏で閉じる、
両端楽章が多いに聴きどころだ。
a d hay
you tube:交響曲第86番 ニ長調 Hob.I:86 アンタル・ドラティ指揮、PH

ご覧いただき、ありがとうございました。

category: F.J.ハイドン

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